今回のサミットは、環境問題一色。京都議定書の第二弾とも目されるサミットですが、どのような結果を得る事が出来るのでしょうか?国連関連の仕事をしていたガイドにとっても今回の会議の行方は興味深々です。
ところで、わたしたちが「開運」について考える際、決して忘れることが出来ないのは環境。
なぜならば、ツキを呼び込む最も手っ取り早い方法は、自分達を取り囲む様々な環境条件を上手に活用することだからです。
一方、わたしたちを取り巻く環境がわたしたちにとって好ましいものでなければ、いくら努力したところでなかなかツキを呼び込む事は出来ません。
因みに、中国では、古くから、人間が幸せになるためには「一に宿命、二に運命、三に風水、四に陰徳、五に教育」が必要といった意味のフレーズが知られていますが、三の風水を環境とみなせば、彼らがどれだけ環境を重視していたかがわかります。
いずれにせよ、環境は、わたしたちが幸せになるために真剣に考えなくてはならない最重要ファクターです。
今回は、昨今マスコミでも話題になることの多い「エコロジー」に関して考えてみたいと思います。
日本のエコロジーをレビューしてみると?
日本のエコロジーは本当に環境保護に役立っているのでしょうか? |
今では、地球の環境を守る運動全般が総称してエコと呼ばれることはみなさんもご存知でしょう。
マスコミでは毎日エコロジーに関するトピックスが取り上げられ、政府は環境保護キャンペーンを繰り広げ、多くの企業が社会貢献活動の一環としてエコロジーを取り上げ始めています。
もちろん、みなさんも個人レベルで環境に良いとされる習慣を日常生活に取り入れ始めているのではないでしょうか。
これだけ盛んに喧伝されているエコロジー。
それでは、果たして今まで実際にどれだけの効果を上げているのでしょうか?
これに関して、「偽善エコロジー 武田邦彦著」を参考にさせて頂き、いくつかの具体例をかいつまんでご紹介させて頂きます。
■レジ袋不使用
レジ袋は、もともと工業用燃料(石油)の廃棄物を有効利用して作られるもので低コスト。生産事態は環境への負担増にはならない。むしろ代替品として使用されるエコバックの方が100%コットン製で無い限り、石油の消費量を増やす結果となる。更に、ゴミ袋として再利用していたレジ袋がなくなれば、その代替品も作らねばならない。
■割り箸追放
割り箸は、もともと森林の発育を健全に保つ目的で人為的に切り落とした利用価値のない端材を有効活用して生産したもの。現在、日本で割り箸が作れなくなったため、輸入に頼る事になり、海外の森林を消費する結果となった。
■バイオエタノール
ブラジルの砂糖キビ1キロ生産の為に石油0.8キロ消費。アメリカでは燃料用とうもろこしを1キロ生産するのに1キロの石油を消費。更に、バイオエタノールは食糧価格高騰を引き起こし飢餓問題が悪化という副産物も。
■Co2削減による温暖化防止
結論としてCo2削減で温暖化は防げない。日本だけが京都議定書を忠実に実行しても、世界的には0.3%の削減にしかならない。(このトピックスに関しては後ほど更に深く解説してゆきます。)
■冷房28℃運動
Co2削減に対するインパクトは微小。暑くて生産効率が下がるだけかもしれない。
■紙のリサイクル
リサイクルを行うために工場を稼動させ、特殊な技術で再生紙を作るため石油を余分に消費。森林は、新たに生育した分だけを使用するのであれば、環境に対するダメージは皆無。日本の森林だけで供給をまかなえない場合は、北欧など森林余剰国からの輸入パルプで新しい紙を生産する方が環境に優しい。
■牛乳パックのリサイクル
全紙消費量のわずか0.3%に過ぎない。リサイクルに費やす時間と労力を考えれば無駄。
■ペットボトルのリサイクル
リサイクルの過程で有毒な不純物が混じる危険性がある。ペットボトルは十分な高温で燃やせば殆ど有害物質は出ない。ペットボトルを生ごみと一緒に出し生ごみを燃やすための発火材として利用すると良い。現状リサイクルにまわしても、実際に再生されるのはわずかに5%程度との調査結果も。
尚、ペットボトルに関して、「市民のための環境学ガイド」の存在を読者の方から教えて頂きましたので合わせてご参照下さい。
■合成洗剤より石鹸
合成洗剤にはリンなど使用量を誤ると人体に有害な物質が含まれていたこともあるが、現在では改良が進んでいる。そもそも合成洗剤の原料となる石油ももとは古代生物の死骸が化石化したものなので、動植物の油脂を原料とする石鹸と大差はない。むしろ、現在生きている生物を殺傷して作る石鹸の方が環境に悪影響を及ぼすとも考えられる。
如何でしたか?
以上、ごく一部のみを紹介させて頂きましたが、ガイドにとって、この本は目からウロコ。非常に考えさせられました。みなさんにも是非一読をおすすめ致します。
次のページでは地球温暖化に関する考察です。