IWASAKI YUKO
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●岩崎裕子 |
◇制作の視点
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絵と共に、とりまかれている環境、状況、「現在」に迷い、変わりながら、歩んでゆきたいと思います。そして、存在に関わるせつなさや、きらめきのようなものを絵としてとらえられたら、と願っています。自然界にはうつくしいかたちが多いですが、それぞれが、ひたすらに生き抜いていくために変わっていった、結果のかたちがうつくしいという、生命の不思議さ。また、個々が生命を生ききることが、他の生命の、全体の為となっている様な、存在にひそむ神秘に似たもの。結局そういうことに惹かれていると思います。現代を生活していく上の、腐葉土のような絵になりたいのかもしれません。
◇自分の作品について
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なんとなく小品を選んでみました。この絵についてモデルは特にいません。これを描いた頃、欧州にいて、ヌードクロッキーの授業がよくあり、充実していました。彫刻のように立派な肉体を描くことは楽しかったです。ただそのうち、ぺたっとした平面的で、しかし何とも言えない、実体よりムード優先の裸像を描いてみたくなりました。彫刻ですと、トルソというのがありますが、絵画で「顔のない女」というのを描いてみたいという思いもありました。
◇最近思うこと
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自分らしい滑稽さ、間が抜けた感じ、ユーモアは大事。
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