日本画/日本画関連情報

アートもりもと・佐々井智子さんの場合 画商のお仕事(2ページ目)

アートもりもとの佐々井智子さんに画商の仕事の一端をお聞きしました。作家との出会いや付き合い方、企画展までのプロセスなど、画商の仕事が見えてくると思います。

執筆者:松原 洋一

アートもりもとでは若手の企画展が多いですね。

画廊を始めた当初は作家数を絞ってもと思ったのですが、私はにぎやかなのが好きなので自然と新しい作家さんとの出会いもあり、徐々に展覧会数が増えてきました。

いろいろな作家さんに出会うなか、企画展にまで発展するケースはわずかだと思いますが、作家や作品のどのような点に着目するのですか。企画展をしようと思うきっかけは何ですか。

この人欲しいな、と思うんです。

ほ、欲しいな、と思うんですか?! そ、それからどうするんですか?!

まずお話をします。すると不思議なことに何か接点があることがわかるんです。いままでつきあいのあった作家さんの知り合いとか…。すぐに展覧会をするかどうかは別にして長く作品を見たいという気持ちを伝えます。

作家さんに出会い、実際に展覧会を企画・開催するようになった場合、どのような流れで実現させていくのですか。

初めての作家さんの場合、まず一点作ってもらいます。それについての感想を言って、あとは自由に作ってもらいます。展覧会が始まればあとは作家自身がその場から何かをすくいとっていくべきことだと思います。そしてまた先に進めるなと私と作家さんがお互いに感じれば、覚悟を決めます。

ど、どんな覚悟ですか?!。

それはきちんと見ることです。別の場所での発表も含め、制作活動をずっと見続けることが画商が覚悟をするということじゃないかと思っています。




画商と作家との関係は計り知れないものがありますね。さて最後になりましてが、このサイトは日本画のサイトでして、日本画について何か思うことはありますか。

日本画を見る機会は古いものを美術館で見ることが多いのですが、ためいきが出るほど美しいものがあります。その現在に受け継がれたものを、今を生きている作家さんがどんな形でみせてくれるのかをいつも心待ちにしています。

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