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今年のRQブームの源は一体どこにあるのか!? RQブームの背景を一刀両断!(3ページ目)

数年ぶりに訪れたRQ出版ブーム。こういった動きは過去にもあったが、今年の傾向は今までとは傾向も規模も違うようだ。では、その要因はどこにあるのか!?

矢沢 隆則

執筆者:矢沢 隆則

レースクイーンガイド

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今まで企業体が有料で配信するサービスは、デスクトップカレンダーやスクリーンセーバー、オンライン写真集など、静止画中心のものが主なものだったが、ブロードバンドと言う大容量時代が幕を開け、企業体は続々と映像配信の方へシフトしているようだ。

RQはメジャータレントと違い、パブリシティーの面で鷹揚だったり、ファンとの密接度も高かったりするため、個人レベルでもセンスとその気さえあれば、ハイクオリティーなコンテンツが提供できる。それだけにビジネスとして有償化してゆくには、ファンサイトと明らかに違うコンテンツを提供しなければならず、サービス形態において常に時代の先を読んで行かなければならないという厳しさがある。

だが、見方を変えればそれだけ環境に応じたビジネスモデルを逸早く提供しているとも言え、RQという観点を無視したメディア論的視点から見ても実に興味深い。決して大袈裟ではなく、RQ関連サイトを見ればネット時代の今が分かるとさえ言え、昨今のRQブーム再来には、こういったネット環境のサービス充実も大きな影響を及ぼしているのではないかと考えられる。

そこで気になってくるのがこのブームがRQシーン全体にどのような影響を及ぼすのか!? ということでだ。ブームはそれだけシーン全体の注目度を上げる。キャンギャルという広告塔的要素の強い彼女達にとってはブームは追い風となり、個々のレベルや存在意義は上がって行く事だろう。しかし、ファンの純度と言う点においては裾野が広がる事によって落ちてしまう可能性が高い。市場が広がる事によって起こりうる弊害がRQシーンそのものを食い潰し、価値を貶めてしまうのではないか!?  そんな懸念も期待の一方で抱いてしまう。

RQは既にサーキットやレースの“添えもの”という域をとうに脱し、シーンそのものが一人歩きしている。マーケットとしても成熟しており、今年の出版物の多さはそれを裏付けるものである。こういう傾向が見られるようになると、とかく有りがちなのがRQとファンとの距離を引き離さんとする動き(肖像権の管理・規制の強化・取材の有料化など……)である。だが、そういった動きは一時的にRQの価値を高めるかもしれないが、長いスパンで見た場合、確実にシーン全体を鈍化させる事になるだろう。

なぜなら、ネットにおけるRQシーンをここまで広げて来たのは利益を度外視してファンサイトを運営してきたファン(有志)達だからである。私はリンク集の制作上、相当数のファンサイトを見てきた。確かに内容量もクオリティーも様々だが、こと“魂度”という点においては、企業体がいくら投資をしても届く事の無いものがほとんどのサイトから伝わってくる。日々のサラリーを惜しげも無くつぎ込み、膨大な時間を提供しながら応援してきたファンの熱意というのは、企業体が幾ら投資しても作れないものだ。そして、今日のブームは、こういった草の根レベルの支持が束になった結果でもあるのだ。

RQシーンが特異なまでに熱いのは、一部企業の先導ではない所にある。インターネットの持つ市民力と企業体の資本力が、両者が互いのテリトリーを侵す事無く、相乗効果を生む方に向かえば、RQのステイタスも存在価値も良い方向へと高まって行く事は間違い無い。

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今年発売された主なムック本はこちらにて御紹介→

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