使うほどに味わいが出るファイルフォルダ [男のこだわりグッズ] All About

意外にこだわれないファイルフォルダ

かみの工作所「WAX PAPER FILE」
各色1,470円（5枚入り・税込）

クリアファイルなどのファイルフォルダは、日常的に使うツールでありながら、あまりこだわって使う事が少ないものです。通常、透明なソフトビニールのものか、せいぜい多少色が付いているものを使う事が多く、最近ではミュージアムショップなどで様々なアートが印刷されたものも売っていますが、仕事の現場で見かける事は少ないようです。

もちろん、中にはライツの「コンビファイル」シリーズのような、機能的で使いやすいファイルフォルダもありますし、ちょっとしたロゴが入ったもの、全面に名画などを印刷したものなどもあって、デザインや機能で個性を出せるようになってきました。それでも、ビニール製のファイルフォルダは、どうしても長く使うと汚れてくるし、汚れてしまうと、本当に見映えが悪くなってしまいます。

かみの工作所「WAX PAPER POCKET」各色1,050円
（B5×1枚、ポストカードサイズ×1枚、カードサイズ×2枚入り・税込）

かみの工作所の「WAX PAPER FOLDER」は、そんなファイルフォルダの欠点に注目した、長く使うと味が出るという中々珍しいファイルフォルダです。その名の通り、ワックス加工した紙を使ったファイルフォルダなのですが、これが見た目も機能も、今までありそうで無かった製品なのです。ガイド納富は、そのノスタルジックなルックスに反して、ちょっと新しささえ感じました。

ワックスペーパーの手触りと質感の面白さ

WAX PAPER FILEに書類を入れてみた。中の文字は読めるか読めないかといった感じで、セキュリティ管理にも使える

このファイルフォルダの素材になっているワックスペーパーは、紙にロウなどのワックスを染み込ませて、防湿・耐油・耐水・防さびといった効果を持たせたもの。簡単に言えば、強い紙なのですが、ワックス加工された紙は、軽く光沢を持ち、透明度の高い紙になるので、クリアファイルのような使い方にとても向いた素材です。今まで、このような製品が無かったのが不思議なくらいですが、それだけ、ファイルフォルダにこだわりを持とうとする人が、これまであまりいなかったという事なのかも知れません。

太めの糸でしっかりと縫製されているので、安心して使える

色は二色、懐かしい茶色の紙と、パラフィン紙を思わせる白が用意されています。ガイド納富は、茶色の風合いが好きなのですが、白は白で透明度が高い分、中の書類が確認しやすく、しわや汚れが目立ち難い感じです。それらの紙を、しっかりと太い糸で縫って作られた「ワックスペーパーファイル」は、用途としてはクリアファイルと同じなのに、まるで別物のように書類を収めてシックに佇んでしまいます。

こんな感じで使用感が出る。長く使いたくなるファイルフォルダーなのだ

折り曲がると、そこが白い線になり、しわも味になり、使い込むと凄みさえ感じさせる、ワックスペーパーの特徴が、ファイルフォルダの形になる事で、手に馴染む、長く使えるグッズになっている、それが、この製品の面白い所。丈夫に作られているので、かなりハードに使っても破れる事もなく（もちろん破ろうと思って引っ張れば破れるのですが）、使用感も通常のクリアファイルと比べて遜色ありません。

サイズ違いの「WAX PAPER POCKET」の可能性

左がポストカードサイズ、右がカードサイズ。実際はポストカードや名刺より大きめに作られていて利用範囲も広い

ワックスペーパーファイルはA4用紙をファイルするサイズですが、それより小さい、A5サイズ×1枚、ポストカードサイズ×1枚、名刺サイズ×2枚がセットになった姉妹品「WAX PAPER POCKET」も用意されています（三方が縫われているので、ファイルでなくポケットなのですね）。案内ハガキなどをまとめて鞄に入れる時などに便利なポストカードサイズ、名刺やショップカードの整理に重宝する名刺サイズ。どちらも普通にある製品ではあるのですが、素材がワックスペーパーだと、不思議な味わいが感じられます。

A5サイズのWAX PAPER POCKETにはA5サイズのノートと筆記具を収納できる

A5サイズだと、例えばA5サイズのノートとペンを入れて、メモセットとして鞄に入れたり、ワックスペーパーポケットごと持ち歩いたり、ということも可能です。最近、ガイド納富は、シンキング・パワー・プロジェクトのA5横ノートや、グレー地に白の罫線が特徴の「Whitelines」などのA5サイズのノートを多用しているので、この大きさの袋というかポケットは、とても重宝します。しかも、ただのポケットではなく、使い込めば味が出るワックスペーパー製ですから、こだわりのグッズとしても満足できる感じです。

ガイド納富の「こだわりチェック」

ネックはファイルフォルダとしては、ちょっと値段が高いことですが（一枚あたり292円）、それこそミュージアムショップのクリアファイルは1枚500円とかしますし、ライツのコンピファイルも一枚あたり160円～ということを考えれば、それほど高くはないのかも知れません。まあ、相手に渡してしまうような使い方には向いていないのですが、しっかり最後まで使えるわけで、自分用に使う分には、高いという事はなさそうです。

また、紙とワックスと糸で作られているので、もうこれ以上は使えないという所まで使い倒した後は、普通に燃えるゴミとして捨てる事が出来ます。食品衛生法もクリアしている素材らしいので、安全性も高く、安心出来る素材なのですね。そして何より、書類を入れた状態の見た目がカッコいいのですから、とりあえず持っていたい製品だと思うのです。入れた書類を普段より大事にしてしまう、そんなファイルフォルダなのです。