手帳カバーの重要性を考える
手帳カバーはブックカバーとは違います。本を読んでいる間だけ保護する事がブックカバーの役割ですが、手帳カバーは、約1年間の間、常に手帳を保護しつつ、手帳の機能をサポートすることが求められます。極端な事を言えば、ブックカバーは紙でも代わりになりますが、手帳カバーを紙で代用する人はあまりいません。それは、手帳カバーが、単に手帳の表紙を守るために付けるものではないからでしょう。
また手帳は、使っている所を人に見られる事が多いですし、また自分でも一年間付き合うことになるわけで、その見た目が気に入っていないと、使い続ける事が出来ません。カバーはそのためにも重要です。後は、ペンホルダーやカード入れなどの機能、持ちやすさ、手触りなども、道具としての手帳をサポートする機能としてなくてはならないもの。
そんな事を考えていたら、スタイルストアで様々な作り手によるクオバディスの手帳「エグゼクティブ」用のカバーの競作が行われているのを知りました。それぞれのデザイナーさんが考える手帳カバーを見ていると、それぞれの手帳観を感じられます。そんなそれぞれに違う、でも目的は同じはずの手帳カバーを見ていたら、実際にどのくらい使い心地が違うのか試したくなりました。以下は、スタイルストアで売られているクオバディスカバーの中から、「男のこだわりグッズ」ガイドサイトに似合う四つを選び、使ってみた感想です。
また手帳は、使っている所を人に見られる事が多いですし、また自分でも一年間付き合うことになるわけで、その見た目が気に入っていないと、使い続ける事が出来ません。カバーはそのためにも重要です。後は、ペンホルダーやカード入れなどの機能、持ちやすさ、手触りなども、道具としての手帳をサポートする機能としてなくてはならないもの。
そんな事を考えていたら、スタイルストアで様々な作り手によるクオバディスの手帳「エグゼクティブ」用のカバーの競作が行われているのを知りました。それぞれのデザイナーさんが考える手帳カバーを見ていると、それぞれの手帳観を感じられます。そんなそれぞれに違う、でも目的は同じはずの手帳カバーを見ていたら、実際にどのくらい使い心地が違うのか試したくなりました。以下は、スタイルストアで売られているクオバディスカバーの中から、「男のこだわりグッズ」ガイドサイトに似合う四つを選び、使ってみた感想です。
相棒として使える機能と手触り
m+のクオバディスカバー
m+「クオバディスカバー」各色11,970円(税込) |
m+のカバーは、その独特の質感と深い色合いが魅力です。元々、革選びの目の確かさがm+の特徴の一つなのですが、今回のタンニン鞣しのキップレザーも、手帳に革のカバーをかけたいと思う大人の気持ちをとても理解した選択だと思います。職人の手作業によるアンティーク加工も見事で、このルックスだけで選んでも後悔しないような気がします。機能も必要最小限に抑えられていて、今回の四つのカバーの中では最もハードボイルドなカバーだと思いました。
表紙側には大きなポケットが一つと、大きめの切れ目が二つ入った差し込みポケットが付いています。名刺やカードというよりも、むしろメモなどを挟んでおくのに向いた構造で、手帳をアクティブに使う人向きの機能だと思いました。実際、ガイド納富は外出時にやたらと小さな紙片が増える質なので、このような出し入れしやすい大きめのスリットは有り難いのです。
裏表紙側はペン差しが付いています。このペン差しですが、とても細身の作りになっていて、ペンの本体ではなくペンのクリップを差込むようになっています。これだとペンの太さを選びませんし、手帳を参照する時に、ペンが邪魔になりません。さらに、ポケットは表紙側に大きいものがあって、あとはスリットだけなので、筆記時にポケット類のせいで筆記面が凸凹することがありません。
革が少し固めで、しっかりしたものが使われているのですが、手帳は日に何度も鞄から出し入れするものですし、様々なシチュエーションで筆記するものなので、実はカバーは多少固めの方が良いのです。固めの(といっても、しなやかですから、扱いやすいです)革が中の手帳が曲がらないようにガードしつつ、筆記時も紙を支えてくれるので、立ったまま書いたりするのに便利なのです。ただ、染料の違いからか、ブラウンの方が、ダークブラウンより柔らかめです。色の好みだけでなく、柔らかさの好みによっても選んでみてください。
多機能ながら手帳との一体感を感じさせる
HERZのクオバディスカバー
HERZ「クオバディスカバー」12,600円(税込) |
ワイルドなムード漂うオイルレザーが、見るからにHERZらしさを漂わせるルックスですが、このラティーゴという革は、しっとりと手に馴染む優れ物です。今回、クオバディスの手帳を中に入れて見た時、一番しっくりと馴染んだのは、このカバーでした。前にガイド納富が「ほぼ日手帳」の糸井さんにインタビューした時、「どんなに良い素材のカバーでも、手帳の表紙との一体感が無いと使いにくい」とおっしゃってましたが、そういう意味での一体感を最も感じたのが、このカバーなのです。
比較的厚手の革なのに、紙の表紙にピタッとマッチして、まるで最初から付いているカバーのような感じです。表紙側には大きめのオープンポケットが一つ。ここはカードなどではなく、その都度使うもの、例えばチケットやメモ、付箋といった、出し入れすることが前提の物の一時的な置き場所として使うと便利でした。するっと、カバーが付いていないような心地よさでページが開くのが気持ち良いのです。
フラップは、栞のように使う事も出来れば、表紙側にあるベルトに差込んで、表紙が開かないように留めるために使う事も出来ます。書きかけの間は栞にして、持ち歩く時には表紙留めとして、といった使い分けが可能。その分、カバーが大きくなっているのですが、手帳との一体感があるので、使っていて大きさが邪魔になることがありませんでした。もちろん、大きさそのものは、他の三つのカバーより大きい事は間違いないので、そこは考えに入れて選んでください。