朝のこだわりグルーミング!ウェットシェービングのやり方とセットのすすめ
カミソリ倶楽部「シェービングセット 6715」 18,900円 (税込)
髭剃りは、大人の男の身嗜みの基本です。ほっといても生えてくるのだから、剃らないわけにはいきません。しかし、肌に直接刃物を当てて剃るという、かなりデリケートな作業を行っているわりには、髭剃りにこだわっている人は少ないように思います。せいぜい、ブラウンが好きとかフィリップスが良いよ、といった感じで電動シェーバーのメーカーにこだわる程度ではないでしょうか。
誰でも、普通に考えると電動シェーバーで剃る、いわゆるドライシェービングより、泡を付けてカミソリで剃るウェットシェービングの方が、良く剃れるし肌にも優しいのは分かっています。電動がいいなら理髪店でも、とっくにドライシェービングを採用しているでしょう。そして、理髪店で顔を剃ってもらう気持ち良さは、大人の男の快楽の一つだと言ってよいのではないかと思うのです。
ただ、ウェットシェービングはドライシェービングに比べて、少し時間がかかります。朝の忙しい中では、中々出来ることではありません。ガイド納富もそう思って、長い間電動シェーバーを使っていました。しかし、それは早合点だったようです。
面倒で時間がかかるというのは、きちんとしたウェットシェービングのセットを使っていなかったからだったようです。もちろん、ドライシェービングに比べると少しだけ時間がかかりますが、心地よさや、さっぱりした爽快感が得られる上に、剃り跡もキレイなので、使い始めると止められません。
ウェットシェービングはセットで持ってこそのもの
真鍮製のカップにシェービングソープを入れる。シェービングソープは「あみゅーれカテキン石鹸」
ウェットシェービングを面倒だと思った大きな要因の一つが、シャボンを顔に塗る手間です。またシェービング用の良い石鹸が見当たらなかったこともあります。シェービングフォームは、何となく頼りない感じでしたし。もちろん、良いカミソリに出会わなかったということもあります。ブラシを使うのは大袈裟だと思ったこともあります。
カミソリ倶楽部は、そんな一般には馴染みの薄いシェービング用品の専門店。しかも、イタリアのグルーミング用品の老舗イル・チェボ社などの一流ブランドとのコラボレーションで、日本人に合うシェービングセットをプロデュース。セットで買えば価格的にもリーズナブルに、シェービングの基本セットを揃えることが出来ます。
ガイド納富が愛用しているのは、「シェービングセット 6715」というセット。ブラシとカップとカミソリホルダーとシェービングソープとスタンドがセットになって18900円ですから、電動シェーバーの良いモノと同等の価格でイル・チェボ社の職人さんによる手作りのツールが手に入るのです。
このようにセットになっていると、洗面所にも置きやすく、使った後も、ざっと水洗いしてスタンドにセットするだけでOKです。真鍮製のセットは、その見た目がまた男心をそそりますね。普通の洗面台も、これを置くだけで、グレードが上がったような気がします。
また、付属のシェービングソープ「あみゅーれカテキン石鹸」が、クリーミーな泡立ちの心地よい香りのもので、これで顔を洗うだけでも気持ち良いのです。植物性で低刺激だからか、泡切れが良いのも時間がない朝に使うのに適しています。
使い勝手と泡立ちは抜群!アナグマの毛を使ったシェービングブラシ
穴熊の毛のブラシは、濡れても毛先が固まらない。これが、快適なシェービングを生む秘密だ
シェービングブラシがまた高機能です。カミソリ倶楽部のブラシはアナグマの毛を使っているのが特徴。通常のブラシは、水に浸けると毛同士がくっついてしまいますが、アナグマの毛は水につけても毛先が固まりません。だから、毛先がきちんと毛穴まで掃除してくれます。それでいて毛質はしなやかで柔らかいので、肌触りも心地よいのです。良いブラシとは、こんな風に気持ち良くて、しかも機能的なのだということが分かるのも気持ち良いものです。
ブラシの使い方のコツは、カップで泡立てるのではなく、ブラシをよくお湯に浸けたら、毛先をシェービングソープに押し付けるようにすることです。泡は肌の上で立てる方が、毛穴まで石鹸が染み透るので、実際に剃る際に効率的です。また、いちいちカップで泡立てていたら時間がかかってしまいます。
カップ内で泡立てるのではなく石鹸を擦り込むようにする
アナグマの毛質のせいか、真鍮製のハンドル部分のちょうど良い重みのせいか、ブラシを回転させながら肌をなぞるようにするだけで、簡単に泡立っていきます。片づける際も、お湯で濯いでスタンドに引っ掛けるだけです。
今まで、理髪店以外で、ブラシを使って髭を剃ることは無かったのですが、これは快適なウェットシェービングには欠かせないアイテムだということが分かりました。良いブラシは時間も短縮してくれますし、手軽に心地よいシェービングを行うための必須アイテムなのでした。今まで、ウェットシェービングが面倒だと思っていた、その理由の半分以上は、ブラシを使うことで解決します。要するに、泡を顔に塗る作業が面倒だったのです。
ホルダーの重みで角質層までスムーズに剃る
刃は「ジレットマッハ3」を使用。剃り味の良さと清潔感が特徴だ
写真を見てもらえば分かる人には分かるのですが、カミソリの刃は、ジレットの使い捨てのものを使います。世界シェア70%という信頼のメーカーによる「ジレットマッハ3」という3枚刃です。この刃をずっしりと重い真鍮製のホルダーに装着します。刃は、肌に当てると肌の曲線に合わせて角度が自動的に変わるので、本当に肌に当てるだけで髭が剃れるのです。
ドライシェービングとウェットシェービングの一番の違いは、網刃があるかないかだとカミソリ倶楽部代表の竹内さんが教えてくれました。網刃の下で刃を高速回転させる電動シェーバーは、深剃りに限界があると同時に、その摩擦によって低温火傷を引き起こすこともあるそうです。もちろん肌に対する負荷も大きく違います。
真鍮製のホルダーの重みでヒゲを剃る
しかし、ウェットシェービングにしても、カミソリを強く肌に当てて、力を入れて削るように剃れば、肌にも悪いし、剃り味も悪くなります。十分に泡立てたソープの上から、本当にただ肌をなぞるように、ホルダーの重みだけで剃るのが正しい剃り方。それだけに、ホルダーの持ち心地と重さが大事なのです。それはまるで万年筆の選び方にも似ています。ペン先も重要ですが、それ以上に軸のウェイトバランスや持ち心地が、実際の書き味に影響を与えるのと同じなのです。
実際に使っていると、電動シェーバーとは全く違った剃り味だということに気がつきます。電動シェーバーで剃った後の熱を持ったような感じや、ヒリヒリする感じが全くなく、本当に爽快です。剃り終えて、お湯で石鹸を洗い流し、仕上げに冷水で顔を洗うと、その気持ち良さは自分でも驚くほどでした。爽快という言葉は、こういう時に使うのだなと実感できる体験です。
ただし、ウェットシェービングは古い角質層まで剃ってしまうので、新しい角質層が出来上がるのを待つ意味でも、1日置きに剃る方が良いようです。かなり深く剃れるので、1日置きでも問題ないのですね(その意味でも、ドライシェービングとの手間の差は少ないのです)。
ジレットの最新作「ジレットフュージョン」、5枚刃の実力
カミソリ倶楽部「F7238」19,950円。ジレットの5枚刃に対応するホルダ
「ジレットマッハ3」は、使い捨てなので数日剃った後は新しいものに変えれば、また新品同様の剃り心地。コンビニでも手に入るのも魅力です。また1枚刃に比べて、2枚刃で剃ると約4時間分の差がつくそうです。3枚刃だとさらに深く剃れるわけですね。そのジレットの最新の主流は、さらに刃が2枚増えた5枚刃の「ジレットフュージョン」です。カミソリ倶楽部でも、5枚刃用のフォルダを販売しています。
5枚刃の「ジレットフージョン」は肌にとても優しい
この5枚刃は、本当に快適です。肌に当たる圧力が分散されるせいか、本当に剃れたの?と思うくらい、少ない刺激で髭が剃れてしまいます。替刃の価格は3枚刃に比べて、1個あたり100円少し高くなるのですが、肌が弱い方には文句なしにオススメです。また、プラスチックのホルダーと使い比べてみたのですが、プラスチックでは、その刃の持つ実力はほとんど活かされないことにも気がつきました。剃るのに力がはいってしまうのです。それだけで、剃り心地は大きく違ってきます。不思議なものですが本当です。
ガイド納富の「こだわりチェック」
朝のウェットシェービングで快適な一日を
ガイド納富が実際に時間を計ってみたところ、電動シェーバーによる髭剃りは約6分で終了。ウェットシェービングの場合は約13分かかりました。朝のバタバタの中での7分差は大きいようですが、ウェットシェービングの場合、洗顔の時間も13分に含まれています。
また、モミアゲやアゴの下などの電動シェーバーではキレイに剃りにくい部分を電動シェーバーで丁寧に剃った場合を考えると、実質上の差は、6分+洗顔3分+丁寧に剃る分2分としても、2分しか差が無い事になります。
これを1日置きに行うことを考えれば、ウェットシェービングは十分、現実的なのです。しかも、朝のぼんやりした頭をシャッキリさせてくれる効果は、コーヒー以上です。というか、ウェットシェービングは起き抜けよりも、起きて少し時間を置いた肌の方が良いため、起きたらまずコーヒーを飲んで、おもむろに髭を剃る、という感じにすれば、その目覚めの快適さは相当なものです。
何より、慌ただしい朝のウェットシェービングは、ほんの少しの面倒と引き換えに、とてもリラックスした気分を与えてくれます。また、良い道具を持つ悦びや、その道具の質感を楽しむゆとり、そしてキッチリと髭が剃れることによる爽快感と清潔感、深剃りによる長持ちなど、様々な形のメリットが積み重なっていきます。個人的には、アフターシェーブローションなどが無くても平気でしたが、冬は乳液、夏はアフターシェーブローションの使用がお勧めだそうです。
グルーミングが大人の嗜みだとすれば、その道具と方法にもこだわりたいところ。ウェットシェービングのセットを一揃い持っておくというのも嗜みの一つかもしれません。そういえば、カミソリ倶楽部のショールームには、男性へのプレゼントとしてシェービングセットを購入する女性が沢山いました。こんなものをプレゼントされれば、それは嬉しいですよね。ぜひ探してみてください。
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