男のこだわりグッズ/手帳・ノート

トラベラーズノートの魅力と使い心地

モールスキンのような綴じ手帳と、システム手帳のような一枚単位のリフィルの間にあるノート ミドリの「トラベラーズノート」をご紹介します。いい感じの革表紙に様々な記録を挟み込むフレキシビリティが魅力です。

納富 廉邦

執筆者:納富 廉邦

男のこだわりグッズガイド


システム手帳と綴じ手帳の間にある第三のノート

ミドリ「トラベラーズノート」各3,360円 (税込)
色は写真の茶色の他、黒もある

ノートや手帳には、システム手帳やバインダーのような中身を入れ替えて使うタイプと、モールスキンやクオヴァディスのような紙が綴じられているタイプの二種類があります。その他のスタイルもありますが、ほぼその二つが主流だと言えるでしょう。そして、その間にあるのが、超整理手帳やトラベラーズノートのような、リフィルや紙を挟み込むタイプのものです。

それぞれに一長一短があるのですが、今回、ミドリの「トラベラーズノート」を使って、挟み込むタイプのものの面白さ、便利さを色々と発見しました。取材メモとしてのモールスキンノートの使い勝手の良さと、システム手帳のフレキシブルに使える幅の広さと上質な革表紙のモノとしての魅力、その両方の良い所取りのような使い心地だと思ったのです。

革表紙にA5スリムサイズのリフィルをゴムで挟み込むシンプル構造

革表紙にゴムと栞だけのシンプルな構造
無罫のリフィルと替えのゴム、布袋が付属する

「トラベラーズノート」は、その名前から旅行用のノートだと思っている方も多いようですが、名前の由来は、日常生活という旅のお供になるようなノート、人生という旅の様々な景色を記録できるノートを、という製作時のコンセプトから名付けられたものだそうです。だから、その構造もいたってシンプルです。

A5スリムサイズ(A4用紙を横向きにして三つ折りにしたくらいの大きさ)のノートを、味のある一枚革で挟み込むという構造は、ノートの原点のようなもの。ノートはゴムで留め、革表紙もゴムで留める事が出来ます。つまり革でノートを包むような感じです。そのため、モノとしての魅力は、表紙の革の素材感にかかっているのですが、これが、中々のモノなのです。

こんな風にリフィルをセット。
別売でポケットなどを装着可能。

やや厚めの柔らかい一枚革を、ただ四角く切り取っただけの、これもまたシンプル過ぎるほどの表紙ですが、そのしっかりとした厚みが手に心地よいのです。もちろん、エルメスなどの高級革製品のような繊細さはないのですが、その分、傷がついても見映えに影響しません。むしろ、傷や染みも含めて味わいにしてしまうような、ざっくりとした革の魅力が、いかにも「使える実用品」という感じで、頼もしいのです。それでいてワイルドにはならず、使っているうちに、何ともキレイな艶が出てくるのです。

革の専門家の方に見せたところ、価格からは考えられないくらい良い革だと驚いていました。そんな革にノートを挟んでゴムで留めるという、ただ、それだけの構造です。それだけですが、そこに、好きなリフィルやA4用紙などを挟み込むと、自分でもビックリするほど好みに合ったノートが作ることが出来ました。別売の「ポケットシール<L>」を表紙裏に貼り付ければ、二冊目のリフィルを差し込むことも出来ますし、中のリフィルを留めるゴムが二重になっているので、そこにもう一冊リフィルを挟み込むことも可能。

用意された様々なリフィルと、その他の自由な使い方

様々なリフィルが用意されている。
どれも。アイディア次第で色々使える薄手のもの

リフィルは、A5スリムと呼ばれるサイズで、ミドリからは、一ヶ月見開きの「2007ダイアリー」(840円)、日記用に日付欄がある「日記」(420円)の他、「横罫」(315円)、「無罫」(315円)、5mm方眼の「セクション」が用意されています。また、オプション的なものとして、もう一冊のリフィルを装着したり、紙を挟むためのポケットに名刺などのカード入れを付けた「ポケットシール<L>」(315円)と、同じように表紙裏に貼り付けて使うカード入れ的な小さなポケットが三つ付いた「ポケットシール」(315円)があります。

普通にノートや手帳として使うなら十分なラインアップですし、それぞれが、64ページ(4mm)と薄いので、用途別に何冊も用意して使い分けるのにとても便利なのです。また、例えば路線図が欲しいと思えば、路線図をプリントアウトしてノートに貼り付けてしまえばOK。ガイド納富は、路線図の他、好きな店のメニューやショップリスト、時刻表など、持ち歩きたいデータを印刷して、それらを貼り付けたノートを常にトラベラーズノートに挟んでいます。これは、薄いノートを入れ替えて使うという、綴じタイプとシステム手帳タイプの中間の仕様だからこそ出来る使い方だと思います。

紙が、また裏写りが少なく、薄手だけどしなやかな良い紙です。元々、ミドリは紙のメーカーなのですから、そのあたりは得意技というところでしょう。元々ダイアリー用にミドリが開発したオリジナルの紙を使っているそうです。というより、この紙があったからこその、トラベルノートなのだと思います。

次のページでは「トラベラーズノート」をカスタマイズする楽しみを紹介します


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