リング部分が固定されたデザインは40年代の流行
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▼ 1940年代のテイストを再現した革ベルト
ベルトにもこだわりが溢れています。私が使っているのは革ベルトのタイプですが、これが感触の良いピッグスキン(豚革)を使用。で、1940年代の革ベルトの特徴的なデザインの一つであるリング部分が動かないデザインになっています。
このデザインのおかげで、実際に装着した時に手首に当たる部分が少なくなり、腕によりフィットする感じになります(この革ベルトは前回紹介した「CUSSION」シリーズにも採用されています)。特徴的なホワイトステッチも1940年代のデザインを踏襲したもの。
しっとりとした感触ながら滑りも良く、着け心地の良いピッグスキンに、ステッチ、動かないリング部分と、どれもデザインされたカツコ良さと使い心地を両立させているようで、日常使いの時計として、その使い心地はかなりの上位ランクです。
色も黒の他、ブラウンベルトも用意されています。私は、文字盤とのバランスを考えて、ローマ数字付きの文字盤に黒の革ベルトを選択しました。
伸びるステンレスベルト
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▼ 伸びるオイスターブレスに見るこだわり
しかし、実は、「ZERO」には、ジュビリーとオイスターブレスの二種類のステンレスベルトも用意されています。実際は、そちらの方が「ZERO」のデザインを活かすものかも知れません。ガイド納富は、金属ベルトそのものの装着感が苦手なので革にしたのですが、デザインだけを考えると、ステンレスを選ぶのが本道だと思います。小さいけれど重量感があるケース部分を支えるには、革よりも金属の方が、腕に着けた時のバランスが良いのです。
二つのステンレスのベルトの中でも特におすすめなのがオイスターブレスです。このデザインのアンティークベルトにはよく見掛ける、かつて流行した構造が再現されているのです。それが左の写真です。つまり引っ張ると接続部分が伸びるようになっているのです。
こういう細部にこだわればこだわるほど、既成の部品が使えず、作ってくれる工場も中々ないということです。しかし、そういう細部をないがしろにすると、コンセプト自体が適当なものになってしまいます。そのリスクの大きさ故、このような、アンティークウォッチを現代に作り直すという魅力的な製品が、あまり他から出てこないのだそうです。
そういうコダワリをたっぷり注いでいるにも関わらず、この「ZERO」は定価41,790円(税込み)なのだから本当にリーズナブル。 私が、思わず買ってしまったのも分かってもらえるのではないでしょうか。
▼ ガイド納富の「こだわりチェック」
歩いていて、つい壁などにガツンとぶつけても傷一つつかない硬度の高いボディと、電池切れの心配もなくショックにも強い構造のムーブメント。
それでいて、最近の時計にはない、適度に洗練された遊び心のあるデザインと、控えめに主張するサイズバランス。日常的に使う道具として、また「良いものを使っている」という満足感も、同時に味わえる、長く使える時計だと思います。
私は、この「ZERO」が気に入っていますが、「ZERO」だけでなく、ヴァーグの時計は、どのモデルも、お金をかけずに、時計そのものを楽しもうという方に安心して奨められるセンスとクオリティがあると思います。
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