BMW3シリーズに追いつかない部分も残っているが、上回る部分もいろいろある

レクサス店にとって販売面での主力モデルになりそうなのISです。アルテッツァの後継モデルと言うには進化の幅が大きく、レクサスブランドの新しいクルマが作られたといっても良いでしょう。

外観デザインはGSに比べて個性が際立つというか存在感を感じさせるものになったと思います。正面から走ってくるISとすれ違うとき、おっと思わせるものがあるからです。

GSはサイズが大きいわりにそうした存在感が希薄でした。そのサイズですが、GSの1820mmよりは小さいものの、ISでも1795mmもの全幅があります。これはやはり日本で乗ることを考えたら大きすぎると思います。最近はどのクルマも次々にボディサイズを拡大しており、ISがライバル車としたBMW3シリーズも1815mmの全幅がありますが、こうした拡大傾向は本当に困ったものです。私はその都度意義を唱えていますが、このISも例外ではありません。

エクステリアはアルテッツァ後継を感じさせない仕上がり
サイズは大きいのですが、クルマそのものはしっかり仕上がっていました。ISやGSには試作段階のプロトタイプ車にも試乗しましたが、その段階ではまだまだ煮詰めが甘い印象がありました。それが今回の市販段階の試乗車ではしっかりとしゃきっとしたクルマになっていました。このあたりのトヨタの熟成の進め方は大したものだと思います。しっかりしたボディが作られているために、静粛性が高く乗り心地にも優れたクルマになっています。

搭載エンジンはV型6気筒の2.5Lと3.5Lの3機種。共に直噴仕様でパワー&トルクの数字も十分です。2.5Lの自然吸気エンジンで158kW(215ps)/269N・mというのは十分すぎる実力といっても良いでしょう。車両重量は1.5tを大きく超えますが、そのボディを軽々と引っ張るだけの実力を示してくれます。ライバル車と目するBMW320iはエンジンが直列4気筒の2.0Lで、パワー&トルクの数字も大きく劣っています。

インテリアや装備の充実度はBMWを勝っているだろう
しかも価格はほとんど同じなのにIS250にはカーナビも標準で付くのですから、割安感という点では格段に優位に立ちます。逆に言えば、それくらいの割安感を訴求しないとまだBMW3シリーズには勝てないと考えているということなのですが、BMW3シリーズを買うかISを買うかで真剣に悩む人もたくさん出てくるでしょう。レクサスISはまだBMW3シリーズに追いつかない部分も残っていますが、上回る部分もいろいろあるからです。

3.5Lエンジンではパワー&トルクが234kW/380N・mになります。こちらは豪華ない加速フィールが味わえるとともに、総合的な車両挙動制御システムであるVDIMが標準で装備されるので、より安全に高い運動性能を満喫することができます。

IS250、IS350ともバージョンLとバージョンSがあってタイヤサイズが17インチと18インチになるなど、シャシー系に違いが設けられています。どちらのタイヤも乗り心地をスポイルすることなく、操縦安定性を確保しています。電動式パワーステアリングの操舵フィールも違和感をほとんど感じさせないものに仕上がっていました。

最もISらしいモデルはベースのIS250です。これなら400万円を切る390万円で買えます。スポーティな志向の強いユーザーにはIS250バージョンSがお勧めで、これだと405万円の設定です。本革シートや木目パネルを採用した435万円のIS250バージョンLはお好みでという感じでしょう。IS250に比べてざっと100万円ほど高くなるIS350は積極的には勧めにくい面がありますが、VCIMはIS350にだけ標準装備という設定なので、この点で迷いが生じる部分もあります。こうした安全装備は基本的には全車に標準に、そうでない場合でも全車で選択を可能にして欲しいと思います。

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