MITSUBISHI(三菱自動車)/三菱

新型パジェロは万能選手(3ページ目)

「クロカン4駆」の流れを汲む三菱パジェロが4代目にスイッチ。高級SUVの世界的な流れにどう対処するのか? 1982年に登場した国産SUVの開拓者はバランス感覚に優れたモデルに進化していた。

塚田 勝弘

執筆者:塚田 勝弘

車ガイド

肝心の走破性、信頼性は?

PAJERO荷室スペース
小さめの3列目席を床下に収納し、6:4分割可倒式の2列目席を折りたたむと荷室が拡大
3500ccと3000ccのV6エンジンを用意する新型は、より静かに、滑るような乗り心地のよさを得て最新SUVらしいオンロードでの快適性を獲得。両者とも静かでパワーも十分、滑るように加速する。オールシーズンタイヤの乗り心地も格段に進化し、ごつめのブーツというよりもエアクッション付きのスニーカー的な乗り味だから恐れ入る。

もちろん、肝心のオフロード性を磨き上げることも疎かにはしていない。アプローチアングル36.6°(ショートボディは36.7°)とし、凹凸の激しい林道などでも十分な角度を確保。さらに、「4HLc」モードでセンターデフをロックし、砂地や滑りやすい凍結路、ダートなどでも着実に前進するトラクション性を発揮。岩場などを走破する際には「4LLc」モードで安心して走れる。ドライバーの腕ではなくクルマがグイグイと悪路を走破してくれる、そんなレベルまで進化している。

やはり走破性の高さがウリ

パジェロのオフロード性能は世界トップクラス。「パジェロが通れないなら、他のどんなクルマも通れない」は過言ではない。どんな趣味にも応えてくれる頼もしいさが新型パジェロの真髄。だが日本ではその真髄はなかなか味わえないだろう。使い切れる場所がないからだ。メーカーもその辺りを十分分かっていて、快適な乗り心地やオンロードでのハンドリング、速さを磨いたのだ。

新型にはオールロードを走りきる走破性を持ちながら、スポーツカー顔負けの圧倒的なパワー、高級車らしい快適性も自慢。クロカン系SUVの代表選手ながら、スポーツカー的、ミニバン的要素を併せ持つ欲張りなモデル。そんな欲張りな性能を得たいというユーザーには打ってつけの一台だ。
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