(K)「祐真さんと林さんはもう十年あまりもパリコレを見ておられるわけだけれ
ど、そのあいだ街は、僕の見た感じではどんどん汚くなっていって、荒れてゆくというのかな、最初は自分にとっていいところばかりが見えて、そのうち嫌なところも目に
入ってきて、またいいところが見えてきて、と繰り返してゆくものだと思うのですが・・・
パリの街で、ファッションショーという文化を支えているのは、けっしてファッションに従事している人のみではないと、前に林さんが言われていたのを覚えています。
実際、お二人にとってパリとはどういう街ですか?」
(S)「個人的には、パリに行くと僕は毎日オシャレしたくなるんですよ。ちょっといいカッコして表に出たいなっていう・・・ そういう空気というのはミラノやニューヨークよりもパリの方があるんです。人々の審美眼というのが高いという事もあるのだろうけれど、ロンドンも僕は好きなんですが、パリは一番都会なんじゃないかなという気がします。 美しいものやカッコいいものが大きい顔をしていられる、というのか な。そういうところに自分も参加して、呼吸を合わせていられたら、すごくハッピーですね」 |
(H)「アートの関係者などのインテリ風の人たちが、ファッションショーどうだっ
たの?って熱心に訊くんです。 彼らにとってみればファッションはアートと同列な んですね。 東京ではショーに行ったあとに大学教授みたいな人に内容を質問されるようなことはなかったので、新鮮でした」 |
このあと、コム・デ・ギャルソンに影響を受けたデザイナーや、'80年代のタケオ・キクチの東京コレクションの映像も紹介されて、対談は夜遅くまで続いていった。
実際にショーにたずさわり、長年ショーの現場に触れている方々の視点から、コム・デ・ギャルソンというブランドの創造性がその舞台裏も含めて、これほど多く語られた機会は、今まであまり無かったように思う。
最後に個人的な話になるが、トークショーが終わったあと、桑原茂一氏と少しお話ができた事がとても嬉しかった。
中学の頃に友達の部屋に集まって、毎日のようにお菓子を頬張りながらゲラゲラ笑っていた、団地の建ち並ぶ、東京の郊外の原風景に焼き付いてしまったギャグの数々。
当時のスネークマンショーのテープはほとんど擦り切れて、ワウワウ、レロレロ状態となってしまっている。
あのノリは今も変わらない。今夜のイベントでも、ノッケからブッシュやテポドンをネタに、ロックでファンキーでパンクなギャグのテープを流し、一発かましてくれたのだ。
そのテンションは、今、ラジオでもチェックできる。(Comedy
Club King)
また、クラブキングが運営する「T-SHIRTS AS MEDIA(http://www.tshirtsasmedia.com/)」は「All About Japan スーパーおすすめサイト大賞 2003」において「審査員特別賞」を受賞した。 |
取材協力:CLUB KING
http://www.clubking.com/