<卒業後の進路>
S:ニットデザインの会社にアシスタントテクニカルデザイナーとしての就職が決まりました。インターン先での経歴に非常に興味を持ってもらえたのがラッキーでした。就職活動はFITのキャリアバンクを利用しました。就職課のようなもので、FITの学生を採用したいという企業の情報がいつでもインターネットで閲覧できます。中にはインターン先にそのまま就職する人もいます。ひとつ意外だったのはアメリカ人の学生でもNYに残って就職する人がそんなに多くないということです。
T:バイヤーかマーチャンダイザーになりたいので、今は就職活動をしながら日系のアパレル会社のNYオフィスでインターンをしています。日本人の学生はやはりNYの日系企業に入る場合が多いですが、去年はダナ・キャランに入った人もいたそうです。もちろん卒業後、日本に帰国して就職する人もいます。一年間のプラクティカルトレーニングの間にNYか日本か決めよう、という曖昧な感じの人は結局は日本に帰る、というパターンが多く、「絶対にNYで働きたい」という位の堅い意志がないと最終的には残れないようです。私はもちろん(笑)「絶対NY」派ですよ。
デザイン専攻の卒業製作ファッションショー。モデル、舞台、演出まで全て学生が手掛ける。 右は鈴木さんの作品。
<なぜFITなのか>
S:アメリカに対する憧れはずっと持っていました。学生の時、NYへ来て、いつかは住んでみたいと思って。最初はバークリーへ行こうと思っていましたが、結果、FITを卒業することができて本当に良かったです。FITで良かったことは講師の質が非常に高いこと。元デザイナーや現役のデザイナーなどが多く、みんなとても親身になって指導してくれました。他、ナルシソ・ロドリゲスやアナスイをゲストに迎えての授業もありました。
T:英語圏でファッションを勉強したかったということ。そしてやはりNYという街の魅力にひかれました。FITを選んだ理由は他の大学に比べて学費が安かったというのも大きな理由です。また、一般的にいわれているのはデザインのパーソンズ、に対してFITはマーチャンダイジングの分野で特に有名だということです。業界へのコネクションも強いのでインターンが見付けやすい、という利点もありました。シンシアローリーやディーゼル社の社長などの講演会もありました。講師はメーシーズの元バイヤーなど流通関係の人が多かったようです。
FITの校舎にて。 右が鈴木さん、左が棚橋さん。
FITに入るには?という質問をよくいただきますが、ふたりのお話を聞いていると「まずは行動」というのがアドバイスのように思えます。信念をもって学校にアプローチをすること、そして入学後も自分の進路へ着実に向かって行くこと。ココロの底から本当にやりたい!と思うことにはきっと扉は開かれる、はずです。NYとは、そんな街なのだといつも思っています。
Good luck to you!
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