2003年もあとわずか。河合が今年、独断と偏見により気になった産院をご紹介しましょう。近年私なりに気にしているポイントいえば、やはり「人のふれあい」でしょうか。産院に求められているものは数あれど、これからグッと重要視されていくのは、これではないかと思うのです。
ひとみ助産院は、東京都八王子市の明るく開けた高台に建っています。2003年の5月にここを開いたのは、冨重朝子さんという助産師さん。こんな感じの入りやすい、親しみやすい助産院がどの町にもあったらいいなあ、と思わずにはいられません。
今回おじゃました時、助産院は「スクラップブッキング教室」が始まったところでした。ここでは今、月に何回もこのような集まりが開かれています。スクラップブッキングは、手持ちの写真に誰でも簡単なアレンジが出来るセットを使って、赤ちゃんのとってもかわいい額を作ることが出来ます。
教えてくれるのは、冨重さんが保育園で性教育を行ったとき偶然知り合った外部講師の先生です。冨重さんはといえば、お母さんたちが作業しているそばで赤ちゃんと遊んだり、一休みするお母さんと話したり。
つまり、みんななぜ来ているかというと、講習も楽しめるし、育児相談も出来ちゃうし、友達もできちゃうからリピーターになっているのでした。
●Uさん(9ヶ月・男の子のママ)
実家は九州なので、ここが私の「駆け込み寺」。そばにこういうところがあってくれて、本当に心強い!子どももお友達とたくさん遊べて楽しそうだし、ここに来た日はよく眠りますね。
●Oさん(8ヶ月・女の子のママ)
同居していることもあって、ここは、自宅よりリラックスできる場所。子どももここに来るといっぱい遊んでくれるし、私も、家ではあまり遊んであげないのに、ここに来ると、もっとこの子をかまってもいいかな‥‥なんて思ったりします。親子だけでいると煮詰まりますよね。公共の育児支援センターもありますけれど、ここは冨重さんのお宅ですから、いつ来てもあったかいんです。
ひとみ助産院の会はこのほか「赤ちゃん交流会」「スリング(今大人気のだっこひも)交流会」「テルミー(温灸の一種)講習会」「アロマセラピー」等々、それは豊富なメニューが並んでいます。ここで出産した人でなくても、妊婦さんや赤ちゃん育児中の人なら誰でも参加することができます。
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集まる人たちが作っていく助産院
出産場所が、こんなに親子が集まるスペース作りに力を入れるのはなぜ‥‥?冨重さんに聞いてみましょう。
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写真
一番上・ひとみ助産院のテラスから
2番目・スクラップブッキングの作業中
3番目・冨重さん(写真中央)は教室のあいだずっと作業スペースの脇で子どもたちと遊び、ママの話もたくさん聞きます。
4番目・スクラップブッキング教室参加者が、作品を掲げて全員集合!最後列中央がこの日の講師・島田ゆかりさんです。
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