「信用」を担保にしてみなが支える 

クジットカードは手元に現金がなくても、好きな商品を買ったり、食事をすることができます。まるで魔法の杖のようにも思えるのですが、それにしても、どうしてクレジットカードで買い物や食事ができるのでしょうか。それは、クレジットカードのクレジット(Credit)が「信用」を意味しているように、利用者の信用に基づいて利用者とカード会社の間に契約が結ばれ、カード会社が信用供与をしているからです。クレジットカードを利用することはカード会社から一定期間、信用を供与されていることを意味し、「信用」を担保にみなが支えあっているのです。

カード会社は会員の「信用」に基づいて立て替え払いをしている 

この「信用」関係をもう少し詳しく述べてみましょう。
まず、利用者(カード会員)が代金を引き落とし日までに銀行に入金するという加盟店との「信用」のもとで、キャッシュレスで買い物や食事をします。その間、カード会員の利用代金はカード会社が会員との「信用」のもとで立て替えて加盟店に払います。その代わりに加盟店は、「信用」の証として、手数料(2~5%)を支払うといった仕組みになっています。
加盟店にとっては、カード決済だと手数料分だけ儲けが少なくなるわけですが、「今、現金がないから買い物はやめよう」というケースを少なくできて売り上げを増やせます。カードを持っているとつい財布の紐が緩むので、そのメリットは手数料分を差し引いてもいいほどに大きいのです。

「三者間契約」のおかげで代金徴収が可能になった 

このようにカード会社、加盟店、カード会員の間には、「信用」を核にひとつの同盟関係といっていいような関係が発生しています。これを「三者間契約」と呼び、1950年代以降の近代的なクレジットカードはほとんどこの仕組みで回っています。さらにいえば、クレジットカードがここまで普及した背景にはその仕組みがあったからといえるでしょう。「信用」という概念さえ共有すれば、莫大な投資をする必要なく、代金の徴収が可能になり、世界共通の便利なシステムを共有できたから、毎日の暮らしに浸透するぼどになったのだといえます。

しかし、便利であればあるほど注意も必要です。クレジットカードを支えるのは、抽象的な概念の「信用」です。「信用」は脆いものです。悪意のある人が入り込んで工作をすれば、ガラス細工のように壊れてしまいます。その秩序を壊さないためにも、クレジットカードの仕組みを十分に理解して、そのルールを守って活用するようにしましょう。
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