前回の小規模宅地等の特例 メリット1では、小規模宅地等の特例を受けるとどの位減額になるのかを確認しました。今回は、特例の適用を受けられる物件が複数ある場合の選択を確認しましょう。

 

具体例

小規模宅地等の特例の適用が受けられると税額が大きく違う!

小規模宅地等の特例の適用が受けられると税額が大きく違う!

相続が発生し、遺産の中に下記の小規模宅地等の特例の適用が受けられる宅地がありました(カッコ内は、利用状況)。
・A土地(被相続人の自宅) 1平米あたり40万円 120平米

・B土地(被相続人が経営していた商店) 1平米あたり50万円 100平米  

・C土地(被相続人が賃貸していたアパート) 1平米あたり30万円(貸家建付地評価) 200平米
 

 

どの土地から適用を受けるのが一番有利か? 

1平米当たりの評価額に小規模宅地等の特例の限度面積(※)と減額割合(※)を乗じて、最も減額が大きくなる宅地を選択します。
・A土地(自宅) 40万円/平米×240平米×80%=7680万円

・B土地(商店) 50万円/平米×400平米×80%=1億6000万円

・C土地(アパート) 30万円/平米×200平米×50%=3000万円

従って B土地(1億6000万円)、A土地(7680万円)、C土地(3000万円)の順に適用します。

(※)限度面積と減額割合
・被相続人等の居住用(自宅)として利用されていた宅地等・・・240平米まで80%減額
・被相続人等又は同族会社の事業用(不動産貸付業を除く)として利用されていた宅地等・・・400平米まで80%減額
・被相続人等の不動産貸付用の宅地等・・・200平米まで50%減額
 

 

各宅地の減額を受けられる面積

適用を受ける順番が決まったら、限度面積に達するまで減額します。
・B土地 400平米(限度面積)>100平米 → 100平米すべて適用
100平米/400平米=25%(限度面積の25%を適用)

・A土地 240平米(限度面積)×75%(※)=180平米>120平米 → 120平米すべて適用
120平米/240平米=50%(限度面積の50%を適用)
(※)B土地で限度面積の25%の適用を受けているため、残りの75%

・C土地 200平米×25%※=50平米<120平米 → 50平米まで適用
(※)限度面積のうち25%(B土地)、50%(A土地)の適用を受けているため、残りの25%