軽井沢の観光・旅行/軽井沢のおすすめエリア

旧軽井沢

避暑地・軽井沢の歴史は、英国人宣教師により、旧軽井沢に初めて別荘地が建てられたことから始まりました。周辺には教会や西洋式ホテル、洋風食材店やパン店などもあり、西洋文化が色濃いエリアです。

塩田 典子

執筆者:塩田 典子

一人旅ガイド

避暑地・軽井沢の歴史は、ここ旧軽井沢から

明治21年(1888)、英国人宣教師・A.Cショーが別荘を建てたことで、その歴史が幕を開けた避暑地・軽井沢。その発展の中心地であり、今もなお、古き良き避暑地の面影を残すのが、旧軽井沢エリアです。

お土産探しから普段使いまで楽しめる旧軽銀座

季節を問わず観光客で溢れ返る、旧軽銀座ストリート

季節を問わず観光客で溢れ返る、旧軽銀座ストリート

JR軽井沢駅から軽井沢本通りを抜けた、4本辻の一端、旧軽ロータリーから始まる約800mに渡る旧軽銀座が、旧軽井沢のメインストリートとなります。明治の頃から発展したこの商店街には、当時滞在していた欧米人の影響から、パン店やジャム店、デリカテッセンといった、西洋文化の薫る食材店が多く立ち並んでいます。

これは、別荘族が食材を調達するために利用されていたことを物語っているといえるでしょう。現在はレストランや雑貨店など、観光客向けのショップもかなり増え、新旧の店が混在して、様相を変えつつあります。メインストリートから少し外れると、カラマツ林に包まれた閑静な別荘地が広がります。

教会やホテルといった西洋文化の薫る名所が点在

軽井沢聖パウロカトリック教会
 三角屋根がシンボルの教会
このエリアは、避暑地・軽井沢の歴史を汲んだ教会や西洋式ホテルといった、歴史的建造物が多く見られるのも特徴です。旧軽銀座から教会通りを抜けたところにあるのが、昭和10年に設立された「軽井沢聖パウロカトリック教会」です。
■「軽井沢聖パウロカトリック教会」
近代建築の巨匠・アントニン・レイモンド氏の設計による、三角屋根がシンボルの教会。日曜9時~のミサは観光客でも自由に参加できます。
住所:長野県北佐久郡軽井沢町軽井沢179
電話番号:0267-42-2429
開館時間:7:00~18:00(礼拝、挙式時以外は見学可)
定休日:無休

ショーハウス記念礼拝堂
うっそうとした木立の中に佇む、日本聖公会軽井沢ショーハウス記念礼拝堂
旧軽銀座を抜け、二手橋の手前には、軽井沢の父とも呼ばれた、A.Cショーによって設立された「日本聖公会軽井沢ショーハウス記念礼拝堂」がひっそりと佇み、その裏手には彼の別荘が復元され、記念館として公開されています。また旧軽銀座からショー通り、犀星通りを抜けると、作家の室生犀星が昭和6年(1931)に建てた別荘が記念館として公開される「室生犀星記念館」もあります。

■「日本聖公会軽井沢ショーハウス記念礼拝堂」
宣教師A.Cショーが明治28年(1895)に設立した、軽井沢初の教会。裏手には、明治21年(1888)に軽井沢で初めて建てられた別荘が復元され、記念館として公開されています。いずれも建物の内部を見学することができます。
住所:長野県北佐久郡軽井沢町旧道57-1
電話番号:0267-42-4740
開館時間:9~17時(冬期は~16時、礼拝時以外は見学可)
定休日:不定休

■「室生犀星記念館」
室生犀星が亡くなる前年まで毎夏過ごしたという、木造平屋建ての別荘。建物内に入ることはできませんが、外観と庭を見学することができます。
住所:長野県北佐久郡軽井沢町軽井沢
電話番号:0267-45-8695(軽井沢町教育委員会)
開園時間:9~17時
定休日:無休(11~6月は休館)

ショーハウス記念礼拝堂
爽やかな新緑に包まれた、旧三笠ホテル
旧軽ロータリーから三笠通りに沿って北上していくと、右手に現れるのが「旧三笠ホテル」です。現在はホテルとしての営業はされていませんが、晩餐会が行われていたロビーや客室、当時使用されていた調度品など、一見の価値があります。
■「旧三笠ホテル」
明治39年~昭和45年まで、上流階級の人々が集った西洋式ホテル。昭和55年に国の重要文化財に指定され、現在は内部公開されています。
・住所:長野県北佐久郡軽井沢町軽井沢1339-342
・電話番号:0267-42-7072
・営業時間:9:00~16:30
・定休日:無休
・入館料:400円

軽井沢本通りから万平通りへそれていくと、軽井沢のクラシックホテルの代名詞ともいえる「万平ホテル」に到着します。こちらは明治27年(1894)に外国人避暑客のための西洋式ホテルとしての歴史をスタートさせました。かのジョン・レノンも足繁く訪れたというこちらのホテルは、現在も往時と変わることなく広く愛され続けています。ジョン・レノンも宿泊したクラシカルな客室に泊まるのもいいですが、メインダイニングでランチやディナーを楽しんだり、カフェテラスでお茶を楽しむだけでも、十分に優雅な気分に浸れます。

■「万平ホテル
昭和11年(1936)に建てられた本館アルプス館には、メインダイニング、バー、カフェ、客室などがあり、歴史のある調度品類がそこかしこに見ることができます。資料館でホテルの歴史を垣間見ることも。

白糸の滝
新緑が目に眩しい、白糸の滝
旧三笠ホテルから峰の茶屋までは、約10kmのハイキングコース「信濃路自然歩道」が整備されています。コースの途中では、「白糸の滝」、「竜返しの滝」の趣の異なる2ヶ所の滝に立ち寄ることができます。すべてを制覇するには約4時間を要しますが、峰の茶屋から白糸の滝までは、約3km・約1時間20分なので、初心者でも比較的トライしやすいでしょう。

■「白糸の滝」
湯川の源泉にある滝で、高さ3m、幅70mに渡って、まるで白糸のように落ちる様が美しい。新緑の季節は清涼感たっぷり。周囲が真っ赤に色づく紅葉時も見事。
・住所:長野県北佐久郡軽井沢町長倉
・電話番号:0267-42-5538(軽井沢観光会館)
・見学自由

旧軽井沢のおすすめの宿・ホテル

前述した、このエリアを代表すべき歴史と伝統に培われたクラシックホテル「万平ホテル」以外にも、このエリアには洋風ホテルが多く点在します。

■「旧軽井沢 ホテル音羽ノ森
軽井沢本通りからほど近い好アクセス。外観は国の重要文化財「旧三笠ホテル」をイメージして造られたもの。周囲の木立も相まって、ヨーロピアンテイストが漂います。

■「ホテル 鹿島ノ森
約1万坪の敷地には雲場池の源泉・御膳水が湧き、遊歩道も設けられていて、自然に抱かれてのんびり過ごすのにぴったり。客室やレストラン、ラウンジからも緑濃い庭園を眺めつつ過ごせます。

旧軽井沢のおすすめグルメ

旧軽銀座の両側にレストラン、カフェ、ショップが立ち並びますが、1本奥まった裏通りにも魅力的な店があるので注目!

■「びすとろパナッシェ」
旧軽銀座の裏通りに佇む、わずか16席の小さなフレンチレストラン。一皿のボリュームがたっぷりで食べ応えがあり、しっかりとした味付けの昔ながらのフレンチ。付け合わせの高原野菜も瑞々しくて美味。ランチ、ディナーともにコースが中心。地元の常連客にも愛されています。
・住所:長野県北佐久郡軽井沢町軽井沢808-3
・電話番号:0267-42-5929
・営業時間:11:30~14:30LO、17:30~21:00LO
・定休日:火曜(祝日の場合は営業。8月は無休、冬期不定休、要問合せ)

■「フランスベーカリー
数ある軽井沢のパン屋さんのなかでも、ガイドイチオシはこちら。ジョン・レノンにも愛されたというフランスパンの美味しさは格別で、外側はパリッパリ、中はもっちりとした味わいのある生地がクセになるほど。塩クロワッサン、デンマークブレッドも、ガイドお気に入り。

・旧軽井沢へのアクセス:JR軽井沢駅北口から草軽交通バスまたは西武高原バスの北軽井沢方面行きで約5分、旧軽井沢で下車。または町内循環バスの利用も便利。GWや夏季は軽井沢駅~旧軽ロータリーを草軽交通のシャトルバスが運行。
※記事内容は執筆時点のものです。最新の内容をご確認ください。

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