さまざまな種類がある株主優待券

優待の選び方

優待の選び方

株主優待とは企業が株主に対して配当の他に製品やサービスを提供する制度です。株主優待を実施している企業は非常に多く、2015年2月末現在で継続的に行っているのは1000社を超えています。優待内容は「航空・鉄道の優待割引券」「食事割引券」等の優待券、飲食料品等の「自社製品」、「ギフトカード」など様々です。

よく利用する鉄道やレストラン、製品など普段の生活の中で利用できると非常に助かりますし、嬉しいものです。

しかし、長期間に亘って優待をもらったとしても、株価が下落してトータルの収益がマイナスになってしまえば意味がありません。

また、現在の配当と優待を合わせた利回りが高い企業でも、先々業績が悪化すれば無配になり、優待が中止になる可能性もあります。そのためにも将来が有望な企業に投資を行うことが重要です。

株主優待券はあくまでもおまけ!

「株を購入すること」、つまり投資の目的がこの株主優待を受けることであれば全くの本末転倒です。

子供の頃、袋菓子におまけのカードが付いていて、そのカードを欲しいがために食べもしない袋菓子を大量に買ったという方もいらっしゃるのではないでしょうか。投資の目的が株主優待を受けることと似ていますよね。

あくまでも投資対象は本来の株主価値で、優待の方はおまけ程度に考えた方が良いと思います。おまけ目当てで株主価値を無視して株価が下落し、そのまま現金で持っていた方が良かったということにならないよう注意が必要です。

逆に株主価値が高いのに加えておまけも良い、株主優待もついてくることが理想です。

簡単ではない株主価値の評価

おまけを評価するのは非常に簡単です。先ほどの袋菓子の例であれば、おまけのカードの中でも希少性の高いカードが最も価値があると誰でも分かります。

また、株主優待も大半は金銭価値のあるものですし、その多くは金券ショップで売却も可能です。分かりやすいだけに目を奪われやすいのが実情です。

しかし、会社の価値はそう簡単に評価することは出来ません。その会社の価値が株価を左右する訳ですから、会社の価値について無関心で、おまけの株主優待だけ注目するとリスクが高くなってしまいます。

では会社の価値は何によって決まるのでしょうか?その会社の技術力、人、財産、業界の環境など様々です。この点を評価していくには、素人判断では非常に難しいと言わざるを得ません。

投資する企業と売買のタイミングによって、ここ数年でも投資格差はどんどん開いています。まずは企業価値をしっかりと判断し、その上でおまけである株主優待もつくという感覚が非常に重要ではないでしょうか。

株主優待だけではなく株主価値も重要

ミクシィ<2121>とイオン<8267>を昨年1年間の株価で比較してみましょう。

2013年末の株価はミクシィが1,360円、イオンは1,425円でした。1年後の2014年末ではミクシィが4,480円(3.29倍)、イオンは1,213.5円(-14.8%)です。

※ミクシィは2014年6月に5分割しており調整済み株価で掲載

1,000株の投資の場合

ミクシィ:136万円→448万円、+312万円
イオン:142万円→121万円、-21万円

ミクシィは株主優待なし。イオンは優待でオーナーズカードを発行しており、半期で100万円を限度とする買い物金額に対し、保有株数に応じた割合で返金。(100株以上3%、500株以上4%、1,000株以上5%、3,000株以上7%)

いつもイオンで買い物する人が優待目当てで1,000株購入し、イオンで年間100万円買い物すれば5%の5万円が返金されることになります。

しかし、イオンの株価は昨年1年間で14.8%下落しており、1,000株購入(142万円)で21万円の損失が発生していますので、5万円返金されたとしてもトータルでは16万円の損失です。

一方、ミクシィは1,000株購入で136万円の元手が1年間で448万円に増えており、312万円の利益です。

312万円の利益を使ってイオンで買い物する方が断然お得ですよね。このように株主価値の評価が先にあっておまけは後についてくるのです。まずは企業の将来性、足元の業績動向などもしっかりと見極めて投資することが重要です。その上で魅力的な優待のおまけが付いてくるのであれば理想です。

主力資金は株主価値を重視した投資を行い、自分の生活スタイルに合った優待を目当てにして投資する場合でも、一部資金で行うよう心がけたいですね。
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