ポイントはお金の価値の変化
先程のシミュレーションはお金の価値の変化について、全く考慮していません。
もし、物価が毎年3%ずつ上昇する(支出額が多くなる)のに、収入は先ほどのシミュレーションどおりの金額だとすると、全く同じ設定にもかかわらず、60歳時点の貯蓄残高は、3%の運用の場合で1000万円ほどに、年1%の運用利回りだとマイナスになってしまいます。
広がる収入格差
従来、日本では、物価が上昇すれば手取り収入も物価にスライドして同じようにアップしていましたが、現在は実績報酬制をとる会社が増え、日本人の平均収入(関連リンク)が増えたとしても、自分の収入が同じようにアップするとは限らない時代に突入しようとしています(所得格差が広がろうとしています)。
物価上昇率を上回ることができない可能性大の預貯金
また、従来の預貯金利率は物価上昇率を上回っていましたが、護送船団方式でなくなった今の金融の世界では、金融の本来の姿が現れ、預貯金だけの運用では物価上昇率を上回ることが難しくなることが予想されます。
収入アップ・資産運用の努力が必要
実際には、将来の生活をイメージして、それに必要な金額を計算しマネーフプランを立てることになりますので、なにがなんでも1億円をためる!というわけではなく、ライフプランに応じた資金額を準備することになりますが、これからのマネープランでは、収入を上げる努力(スキルアップ+最も大きいのがモチベーションのアップ・一人でダメなら、夫婦2人で)、お金の価値の変化を補うための資産運用がとても大切になります。
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/上野博美