医療保険って本当に必要なの? |
医療保険は何があると保険金が出るの
医療保険が役に立つときは1.病気やけがで入院したとき
2.手術をしたとき
基本的にはこれだけです。
このほかに、特約を付けると
3.がんになったときの診断給付金(がんと診断されたら受け取れる一時金のことです)や
がんで入院したときの入院給付金
4.三大疾病(脳梗塞、心筋梗塞、がん)と診断されたときに支払われる診断給付金
5.先進医療の治療を受けたとき
といったような保障が付けられます。
他にも、保険会社独自の特約を用意している会社もあります。
もちろんこれらの保障はあくまで1、2の保障の上乗せになるので
保険料は特約が付くたびに高額となります。
基本的に医療保険というのは、1や2の状況でお金がなくて困る人、病気のせいでお金を払うのはいやだ。と考えている人が加入します。
では次の良くある質問について考えてみましょう。
入院すると、どのくらいお金がかかるの?
この答えがわからないと、入院したり手術したときに困った状況になるかどうかわかりませんね。日本には高額療養費制度があるので、健康保険が適用される病気や治療を受けるときは、概ね10万円程度(キーワード「高額療養費」で調べてみてください)の支出で済みます。
入院したときに仮に10万円の自己負担しかなければ、1日おおよそ3,000円ちょっとの負担で済むことになります。これをカバーしたければ1日3000円が支給される医療保険に加入すればいいのです。
ところが現実はこんなにかかる費用はシンプルではありません。入院すると、いろいろな費用がかかってきます。病院の食事代、家族のお見舞いに来るための交通費、着替えや入院に伴って購入した商品の代金、お見舞いのお返し等々。
これらを合計すると・・・・家族もしくは自分が入院してお金のことを見られたことがある方なら、よくわかると思いますが、目に見えにくいお金が非常に掛かるのが入院です。
「病気になったときに自分のお財布が痛まないように加入する」のか「病気になったとき全部は無理だけど、少しでも負担が軽くなるように医療保険に補助的に加入しておこう」という考え方で保険の選び方がかなり変わってきます。
最後になりましたが、「入院するといくらになる?」の答えは、入院してみないと分からないということになります。
少額しかからない短期の入院に備えるか、高額出費が想定される長期もしくは重度の病気に備えるかによって毎月支払う保険料は大きく変わります。
次に、ちょっと考えの幅を広げてみましょう。
医療保険に入る理由
医療保険に加入しているといくら受け取ることができるかを想定してみましょう。私の友人のパターンを見てみましょう。
風邪をこじらせて肺炎を併発してしまいました。思いのほか肺の炎症は酷く、まる一か月入院していました。
友人は入院1日目から1日あたり5000円、入院は60日まで支払われるタイプの保険に加入していました。手術はなく点滴による投薬の治療だったので手術給付金は受け取れません。
入院日数は30日です。単純計算で5000円×30日で15万円の受け取りになりました。
友人はこう言ってました「え、これしかもらえないの?」
かかったお金は治療費とその他差額ベッド代がありました。
これが高かった。1日2万円の2人部屋しか空いてないということで、入院のはじめに家族が承諾書にサインをしていたのでした。
実際は2万円の個室から10日で差額ベッド代のかからない大部屋に移りましたが、差額ベッド代の20万円にもとどかない入院給付金に少し不満があるようでした。
友人はこの保険に毎月約2000円を支払ってきました。15万円と言えば6年ちょっとで払ってしまう金額です。6年分はもとをとったとも言えますし、もとを取るのに6年以上かかると考えることもできます。
反対に、2000円という金額はそれこそ、一杯飲みに行くとかかってしまうお金です。
価値観は個人差があります。結局のところ医療保険の要不要は個人の価値観で決めてしまうしかありません。なんとなくあった方がいいと考えていれば、加入していないと後悔しますし。別にいいやってことなら、入ってなくても高々1か月で15万円程度を受け取るために、毎月2000円はもったいないということで医療保険は不要ということになります。
専門家が、雑誌等の記事の中で、「おすすめ医療保険」なんてやったり、医療保険入らないとばっさり切り捨てる人がいますが、もし今回の記事を理解していただいたら、この専門家、本当は企業とタイアップして記事を書いているのではと勘繰ってしいます。
どの保険もそうですが、無駄を省こうと思ったらその保険を理解して、自分で判断して加入するしかありません。もちろん専門家の意見は参考として聞いて損はありませんが。