子供が生まれたら……
先日私のいとこに、女の子が生まれました。友人にもやはり女の子。そこで2005年に書いて以来ですが、子どもができたら考える生命保険のことについてお伝えしていきたいと思います。子どもができたら考える仕事のこと
まず、お子さんが生まれたら考えることは、奥さんが働くかどうか。妊娠するまで、男性並みに総合職でばりばりやっていたひとなら、また復帰することも考えられるますが、事務職等であれば今後は専業主婦にと考えている方も多いでしょう。奥さんが働くか、働かないかは生命保険を考えるとき、重要な要素となります。奥さんが働いて夫並みに稼いでくる場合は、賢明な読者であれば、おわかりでしょう。夫には高額な生命保険が必要ありません。子どもが生まれても、共働き時代のままの保障で十分と言えるかも?しれません。
シングルマザーになったら
私は、日々の生活が大変かどうかは、個人の受け取り方によるもので、全く物差しのないことだと思っています。夫と仲が良く、子どもにも恵まれ幸せこの上ないように見える家庭でも妻がうつ病になることもあるし、シングルマザーなのに、前向きで明るく元気に子育てを終えた人もいます。以前の私は、こうした考え方ができておらず、シングルマザーになると大変だから、しっかりとした保障を確保したほうがいいのでは?と説明していました。しかし、大勢の人と接するにあたり、それは何の根拠もない思い込みであることが分かりました。すべては受け取り方次第で大変にもなるし、楽しくもなるのです。
したがって、シングルマザーの状態と夫がいるときの家庭の状態を比較し、必要と思えば夫の生命保険について検討しなければいけませんし、夫の死がそれほど家計に影響を及ぼさないのであれば生命保険は余計なものになります。
専業主婦を続けたい、子育てに専念したい
こんな場合は、夫に高額な生命保険が必要になります。私は3人の子供の親ですが、私の今までの人生の中で最も重要かつ大変なことは子育てだと思っています。先ほどもお話ししましたが、働きながらだろうが、ずっと家にいてみていようがどちらも同じくらい大変だと思います(もちろん最高に楽しいのは言うまでもありませんが)。したがって、夫がなくなっても子どものために家にいたいという人にとっては絶対になくてはならないものですから、出産後すぐにでも生命保険加入を検討しなければいけません。
子どもの怪我や病気についてはどうする?
これは住んでいる市区町村によって大きく変わりますが、私が住んでいる東京都の練馬区は中学生まで医療費の負担がありません。したがって治療費の出費に対して備える保険は不要です。しかし、そうでない場合は不安が多いかもしれません。もし、加入するのであれば、必要最低限の共済等を検討すればよいでしょう。子どもの教育資金を貯めるには
子どもが生まれたら、学資保険を検討する人が多いと思います。これは今からかかるであろう教育資金を積み立てるためのものです。注意が必要なのは、セールスに勧められて、中学入学に祝金がでます、高校入学にもいくら、大学も……というトークに惑わされて、自分がいくら支払って、それだけを受け取っているかを全く考えないで加入している人がいます。保険は打ち出の小づちではありません。祝金や、満期金が突然湧いてくるわけでも、サービスで付いてくるわけでもありません。必ず支払った保険料の中から支払われているんです。もし、受け取る金額が、支払った保険料を上回るようなお得な保険であれば、必ずセールスマンがその部分を重点的に説明します。
何年間でお支払頂く保険料が100万円にたいして、130万円の満期金があります。ってな感じです。こんな説明をしてくれたら、誰でもわかります。しかし残念ながら、世の中にある学資保険、こども保険という名で売られている保険の中で、支払った保険料を上回る満期金を受け取れる商品はほんの僅かです。殆どが、支払った保険料の総額、すなわち積み立てた金額を下回る満期金、学資金になっているのが現実です。
そんな中、学資保険の代わりとして、終身保険も検討の余地があります。保険料の払込期間を調整することにより、支払った保険料を上回る解約返戻金が受け取れるため、学資保険代わりに利用されています。
お金を貯めるのになぜ保険なのか
なぜお金を貯めるのに保険の話ばかりなのか、ほかにも投資信託、定期預金、国債を利用するという手もあるかもしれません。もちろんこうした金融商品を選択しても、それぞれメリットデメリットはありますが、お金を残す行動をとっていれば問題はないと思います。ただ、ほとんどの人がそうであるように、資産運用については無頓着な日本人です。「減る」リスクを恐れ、増えるリスクを避けます。定期預金はすぐに取り崩してしまう可能性も大きいです。
そんな中、毎月給与が振り込まれるとすぐに保険料が自動的に引き落とされ、解約しない限り目標の金額を貯めることが可能なのが保険です。なかなか、お金を貯められない人が強制的に貯めるには保険が一番確率がいいように見えます。
自分に厳しく、しっかりとコントロールができる人にとって保険はほんの選択肢の一つですが、ほとんどの人にとっては学資と言えば保険というのは分からないでもありません。
忘れていけないのはお金を貯めることが目的で保障を得ることが目的ではないということです。どちらも得られる都合のよい話はありません。中途半端に保障を求めるのはやめましょう。