保険ってこんな風に考えるんだ! |
そこで、今回はそんな勧誘を受ける前に、ちょっとした予備知識を付けておくことを目指します。
20代に必要な保険
まずは、「なぜ保険が必要か」について理解しておかないと、結局は言われるがままの保険に加入させられてしまいます。保険は、「めったに起こらないけど、起こってしまうと大きな経済的損失(大切な資産を失ってしまうこと)を被ること」に備えます。
火事や自動車事故、地震など自分には起こったことがないけど、テレビやニュースではよく見かけます。保険とはこうした、なかなか起こらないけど起こると、元に戻すのに大金が必要な場合に備えるのが保険の役割です。
特に生命保険は、死んだらいくらという保険ですが、人が一人死ぬととても大きなお金が失われます。
一つは、病気になったり、大けがをして、亡くなるまでに掛かった高額な治療費用です。命にかかわる病気ほど大変な治療が必要で、健康保険の適用されない高度な治療が必要な場合もあります。
映画やテレビドラマでも、若い人が難病と闘うシーンを見たことがあると思います。
最終的に亡くなったとしても、大きな経済的ダメージを家族に残すことになります。子どもの病気のためには、どんな手を使っても助けようというのが親です。
20代のあなたが病気になって、ほおっておく親はいないはずです。
親に大きな負担をかけてしまうことになります。親だけではなく、あなたのことを大切に思う全ての人はあなたのために、大きな負担を負ってくれるはずです。
2つめは、これから稼ぐであろうお金が失われるということです。もしあなたのお給料が誰かの生活のために使われていたら。あなたの収入がなくなることで、あなたのお給料を頼りにしていた人はどうなるでしょう。
守るべき人、妻、子ども、親、大切な人ががいるとき、生命保険から支払われる保険金があなたの代わりに、助けてくれるわけです。
3つ目は自分が病気と闘うための保険です。ガン保険、医療保険などが挙げられます。
若くしてがんになってしまっても、経済的な余裕がなければ思うような治療が受けられません。親の世話になればいいという人には必要ないかもしれませんが、社会人になって自分のことは自分で、と考える人には保険は必要でしょう。
保険は結局はお金です。いま何らかの形である程度の貯蓄があり、親には迷惑をかけないというのであれば、保険は全く必要ないでしょう。
保険に頼る人は、貯金がない人です。
働き始めて10年ほど経っていれば、そこそこ貯金もできているかもしれませんが、働いて間もない20代にとっては貯金でカバーするのは無理があるでしょう。
実際に地方から出てきた若者が、病気にかかり、実家の親が看病に来るだけでも宿泊費や交通費といったお金だけで月に何十万もかかる可能性があります。
その上に治療費だけでなく、1日1万円以上もする差額ベッド代が必要になった場合、入院が長期にわたると、その金額の多さには驚かされる人も多いのです。
今はインターネットで、闘病記などのキーワードで検索すると実際にどの程度お金が必要か分かるサイトもあります。
こうしたサイトからの情報からなぜ保険が必要なのかを理解できるかもしれません。
次回は20代に必要な保険を具体的に案内しましょう。