相続・相続税/相続・相続税関連情報

花田家・二子山親方の相続問題で報道の間違いとは? どうなる?貴乃花の相続問題(2ページ目)

二子山親方が亡くなり、花田家の相続問題で報道されていることが相続・相続税のルールに照らして間違っていることがありました。そこで誤解のないように、その確認をしてみたいと思います。

執筆者:天野 隆

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行方不明の年寄株の扱いは?

故人の遺産である「二子山」の名跡証書のありかが分からなくなった。「二子山」については紛失が確定したわけではなく、現段階では行方不明の状態で、協会への報告はない。「二子山」の証書を誰が持ち出し、どこで保管されているのかは不明。
これを会社に例えると、「自社の株券が行方不明です。」と同じ事と考えると理解がしやすいと思います。誰かの手に渡っているのでしょうか?売っていればお金が残っています。盗まれたら返してもらえば良いし、その相手が出て来たら刑法上と民事上の問題となりますから怖くありません。再発行してもらえば済むでしょう。贈与していたら複雑です。もらった方が生前にもらったと言う事を立証できるかです。更に遺言で付言していればその指示に従う事になります。どなたかが預かっている場合は、これからの話し合いで落ち着くところが決まります。

遺産が分割されていない場合の相続税の取り扱いは?

例え財産が分割されていなくても、お亡くなりになった日から10ヵ月後(申告期限)に、相続税の申告をしなければなりません。
この場合の注意点(全財産が未分割の場合)
1.相続分で財産を取得したものとして相続税を計算します。寄与分(被相続人に対する貢献度等)は考慮しません。
2.自宅又は事業に使われていた土地等について小規模宅地の特例(減額規定)が受けられません。
3.自社株等について特定事業用資産の特例(減額規定)が受けられません。
4.配偶者に対する相続税額の軽減が受けられない。(配偶者がいる場合)
ただし、1については、分割が確定し次第申告をし直すことになります。2~4については、申告期限から3年以内に分割が確定すれば、規定を受けられます。

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