相続・相続税/相続税の計算方法

相続税の節税額と手取額の計算方法

相続税対策による節税額や遺産分割後の手取額を知りたいときがあります。そんなときにとても便利な計算方法があります。事例を通じて確認していきましょう。

執筆者:清水 真一郎

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事例を基に相続税を計算

まずは通常の相続税の計算の流れからおさらい

まずは通常の相続税の計算の流れからおさらい

相続税の節税額と手取り額の計算方法のお話をするために、まずは通常の相続税の計算の流れから、事例を通して見ていきましょう。

■事例 
財産(課税価格)5億円 法定相続人の数2人(内訳 配偶者なし・子2人)
子Aは財産3億円を取得、子Bは財産2億円を取得した場合

■相続税の計算の流れ
1.基礎控除額を控除する。
50,000万円(課税価格)-7,000万円(基礎控除額※)=43,000万円(基礎控除後の金額)
※基礎控除額=5,000万円+1,000万円×法定相続人の数

速算表があると便利

速算表があると便利

2.法定相続分で按分し、右記の速算表の税率を乗じ、控除額を控除する。さらに、それぞれの税額を合算し相続税の総額を計算する。

●子A
43,000万円×1/2(子Aの法定相続分)=21,500万円(下記の速算表で税率と控除額を確認)  
21,500万円×40%(※)-1,700万円=6,900万円

●子B
43,000万円×1/2=21,500万円  
21,500万円×40%※-1,700万円=6,900万円
(※)この「40%」という数字をチェックしておいて下さい。後で使います。
相続税額を合算する
6,900万円+6,900万円=13,800万円(相続税の総額)

3.相続税の総額を各人の取得割合に応じて按分する。

●子A  
相続税額 13,800万円×(3億円/5億円)=8,280万円
手取額 3億円(取得財産額)-8,280万円(相続税額)=2億1,720万円(この金額も確認しておいて下さい)

●子B
相続税額 13,800万円×(2億円/5億円)=5,520万円
手取額 2億円-5,520万円=1億4,480万円

では、節税額と手取額はどうやって出したらいいのでしょうか?次のページ以降で見ていきましょう。

節税額を知るには、次のページで!>>

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