相続税は海外にある財産に課税されるのか?

打合せ
 
金融のグローバル化で資産の国外移転が注目されています。相続税では、海外の財産も通常課税対象になります。相続などで財産をもらったときに、日本国内に住所がある場合は、日本国内、日本国外を問わず、もらった財産のすべてが相続税の対象になります。一方、外国に住所がある人は、もらった財産のうち日本国内にある財産だけが相続税の対象になります。 ただし、次の条件のすべてにあてはまる場合には、日本国外にある財産についても相続税の対象になります。
条件1:財産をもらったときに日本国籍を有している。
条件2:被相続人又は財産をもらった人が被相続人の死亡した日前5年以内に日本国内に住所を有したことがある。
住所とはその人の生活の本拠をいいます。留学や海外出張など一時的に日本国内を離れている人は日本国内の生活の本拠地に住所があることになります。

相続税の課税財産の範囲及び納税義務者についてはこちらから

海外送金の把握の実態!

1998年税制改正で1998年4月からの改正外為法施行に伴い海外送金は税務署へ国外送金等調書が提出されます。国外送金等に係る調書の提出等に関する法律(1997年(平成9年)法律第110号制定)が施行され、金融機関等を通じて国外へ送金し、または、国外からの送金等を受領する場合、当該金融機関に対して告知書を提出しなければいけません。告知書の提出に際しては、住民票の写し等の提出が義務付けられています。送金等の取扱金融機関は、告知書の提出を受けて、国外送金等調書を作成し、税務署長に提出しています。なお、200万円以下の国外への送金、国外からの送金等の受領にかかる為替取引については、調書の提出が免除されています。これで200万円超の海外送金は当然税務署に分かります。

海外への資産の移転が多いことも事実です。グローバル化というのは、お金にも国境は無いと言うことです。ただし、税務署は、送金時に提出される調書で送金を把握しています。海外に送金されたお金がどうなっているかが、相続税の計算で重要となります。不動産で残っているか?金融資産で残っているか?清算して日本に戻って来ているか?等が調べられます。現地の経済状況、所有権への規制、人間関係等が複雑に折り重なるのが実務です。事実の把握と評価計算がポイントになります。