Q.建築会社から「将来の相続税対策になるから、駐車場にアパートを建てないか?」 と提案がありました。相続税対策でのアパート建築のメリットはよく分かりました。一方で、どのようなデメリットがあるのでしょうか? 具体的に教えてください。
A.アパートを建てると4つのデメリットがあります。そのデメリットを検証してみましょう。
デメリット1 キャッシュフローが厳しくなります
デメリットをまとめました。
キャッシュフロー(資金繰り)が厳しくなります。建築資金が自己資金なら問題はないのですが、借入をしてアパート建築をすると、入ってくる家賃が借り入れの返済に充てられ、家賃収入で増えた税金(所得税・住民税)を払えなくなることがあります。
言い方を換えれば、税金が増えて、その税金を払った後の残りの資金で借入の返済をしなければいけません。例えば、所得(収入-経費など)が1800万円を超えると所得税・住民税の合算税率は50%になります。この場合2000万円所得が増えると、税金が1000万円増加します。借入金の返済は、税金を払った後の資金です。つまり、1000万円の返済資金を作るためには2000万円の所得が必要になります。これでは、「収入の割にはお金が貯まらない!」ということになります。建築会社の提案には、キャッシュフロー表まで付いていないことが多いので注意が必要です。