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さようなら!リビナ・ヤマギワ本館

開店以来27年間にわたって、日本のインテリア業界を牽引してきた秋葉原のリビナ・ヤマギワ本館が8月29日で閉店します。大変残念ですが、あまりにも様変わりしたアキバの街と、住宅産業界の低迷を避けることはできなかったようだ。

執筆者:黒田 秀雄

さようなら!LIVINAヤマギワ本館

1983年に竣工してから27年間、日本のインテリア業界のリーダーショップとして活躍を続けたLIVINA本館が2010年8月29日をもって閉館する。
店頭小売事業からの撤退となり、今後は外商とオンラインショップを中心に営業を続け、この秋にはプロ向けショールームを展開する計画である。

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LIVINAの語源はLIVINGとARTとの合成語で、「生活芸術」と訳せるが、当時ライフスタイルという言葉が喧伝されはじめた時期に作られたネーミングだ。

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秋葉原の街が今のように変わってしまう前、「ライフスタイルの提案」を掲げて照明、家具インテリア、キッチン&ビルトイン機器などを、夢のある空間提案として見せてくれた画期的な事業展開であった。

少し古い話になるが、1960年代の秋葉原は家電量販店が群雄割拠し、どの大型店にもその最上階にはキッチン売り場のフロアーがあり、当時の主力商品であった各社キッチンセットがズラリと並べられ、壁にはガスの給湯機がところ狭しと並んでいた。CHCという名でセントラルヒーティング&クーリングと言う家庭用の全館空調システムが登場したのもその頃のことだった。当時のキッチン開発のマーケット調査に足しげく通ったのが懐かしく思い出される。

 

 

 

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時代が変わって、1975年代に入ってシステムキッチンが登場し、1979年にはヤマギワ世田谷店で国内外のシステムキッチン5社と輸入大型家電機器の販売をはじめた。その4年後にリビナ・ヤマギワは産声を上げた。地下1階の300平方メートル近いスペースに、国内外21社のシステムキッチンや大型ビルトイン機器を展示し、当時画期的なコンサルティングセールスをはじめた。

1990年代に入るとバブルはハジケ、住宅産業界は一気に縮小体制に入った。その後は、景気の変動の影響を大きく受けながらも当初のコンセプトである「生活提案」を切り口とした店舗構成とスタッフ教育を続け、同業他社を牽引する大きな力となって今日まで続いてきたわけである。2000年代に入るとデザイン家電というジャンルが確立し、ちょっとお洒落なキッチン家電はリビナで取り扱われることがステイタスともなった。

そんなことで、私自身31年間にわたってキッチンコンサルティングの仕事を続けさせていただいたことにこの場をかりて感謝申し上げます。
これからは、当研究所において、無料キッチンコンサルティングの仕事を続けますので、住宅におけるキッチン設計のご相談は、サイトからお申し込みください。

©Aug.2010 HIDEWO KURODA KITCHEN SYSTEM LABO.INC.

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