日本人は、何で亡くなっているのか?
現代の日本人は、いったい何で亡くなっているのでしょうか?それを考えると毎日の生活で、気をつけるべきことが見えてきます。 |
戦後すぐの、60年ほど前では、日本では、結核や肺炎で亡くなる方が多く、その次が脳出血や脳梗塞などの脳血管疾患で、がんは、4位だったのです。しかし、戦後復興の中で、衛生環境、栄養状態の改善もあり、結核や肺炎での死亡は急激に減少しました。また、高度成長期の時には、非常に増加していた脳出血や脳梗塞も、食生活や外来での高血圧治療、さらには、集中治療室での高度な治療が可能になったこともあり、1970年をピークに減少してきています。
このように、上位3つの疾患による死亡が減少する中で、急速に順位をあげてきたのが、がんです。1980年代には、脳血管障害を抜いて、日本人の死因第1位となり、現在に至っています。
なぜ、こんなに急激にがんによる死亡が増えているのでしょうか?
がんも生活習慣病の一つ
がんは、生活習慣病の一つして分類されます。ということは、がんが増えていることは、生活習慣の変化と関わりがあるのです。 |
体に悪い生活習慣といえば、まず思い浮かべられるのが「たばこ」。残念ながら、現在も依然として高い喫煙率を示す我が国ですが、戦後の喫煙率の急上昇から20年ほど遅れる形で、肺がんで亡くなる人の数は急速に増えています。
現在の日本人男性でがんで亡くなる方の中では、肺がんで亡くなる方がもっとも多いのですが、これも、高い喫煙率と密接な関わりがあると言われています。
次のページでは、がんに関わるもっと身近な「生活習慣」についてご説明します。