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新世界遺産オペラハウスの知られざる裏側(2ページ目)

シドニーのオペラハウスが世界遺産に!ヨットの帆をイメージしたとされるデザインの真実は?落選したダメ案が採用に?建設当初世界から嘲笑を買ったというオペラハウスの概要とその魅力、知られざる裏側に迫ります!

執筆者:平野 美紀

一度落選したデザインが採用に!?

世界中から233件もの応募があったシドニー・オペラハウスのデザイン・コンペでは、実際に採用されたヨーン・ウッツォン氏のデザイン案は「応募基準に合わない」という理由から、一次選考で落選していたのだそうです。

ところが、彼の独創的でユニークなデザインを高く評価した一人の選考委員エーロ・サーリネン(米国を拠点としていたフィンランド人建築家)によって強く推薦され、最終選考に復活。見事、大逆転ともいえる優勝をもぎ取り、建設着工したという紆余曲折の舞台裏がありました。

ライトアップされた夜のオペラハウス



世界から嘲笑を買ったオペラハウス

独創的でユニーク、しかし複雑きわまりない構造に「こんなものを造れるわけがない。不可能だ」と、世界から嘲笑を買ったウッツォン氏デザインのオペラハウス。三段階からなっていた建設計画は、たしかに容易なものではありませんでした。

当初予定した建設費用を大幅に上回り、その資金集めのために宝くじも販売されたこともあったとか。そんな資金難や州政府との意見の食い違いから、設計者であるウッツォン氏との間に軋轢が生じ、氏は途中で辞任に追い込まれることに…。

国内の建築家に引き継がれたシドニーのオペラハウス建設はこうした数々の困難を経て、当初のデザインに4ヶ所の変更を加えながら、構想から19年後の1973年にようやく完成したのです。


ヨットの帆をイメージしたとされるオペラハウス、
本当はみかん?

そのユニークな形状は、折り重なるヨットの帆をイメージしているとされるオペラハウスですが、実際にヨーン・ウッツォン氏がこのアイデアをひらめいたのはヨットではないという説があるのを知る人は少ないのではないでしょうか?

完成後、数年経ったある日、ウッツォン氏が「…本当は子供がみかんを剥いているのを見て、このデザインを思い立った」と衝撃の告白をしたという逸話が残っています。

みかんとヨットではだいぶイメージが違いますが、その真実は現在も存命のヨーン・ウッツォン氏 のみぞ知る―― ということで、どちらがよりイメージに近いかは、皆さんが実際にオペラハウスを眺めながら想像してみてください!

シドニーのもうひとつのシンボル、ハーバーブリッジ側から見たオペラハウス

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