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ヘサキリクガメ

お待たせしました!星野が苦手な分野リクガメが久しぶりに登場です!スミマセン。これまたCITES I のヘサキリクガメでした~しかも舳先のないベビーです...

執筆者:星野 一三雄

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ヘサキリクガメ

学 名Geochelone yniphora別 名:-英 名:Angonoka Tortoise, Madagascar Ploughshare Tortoise分 布:マダガスカル北西部甲 長:最大44.6cm

個体数から見れば世界でもっとも絶滅に瀕したカメの一つと言えるマダガスカルのリクガメです。1985年には野生個体の数が100-400頭ほどにも減少してしまいました。現在は、厳重に保護され現地でも飼育下で繁殖させ野生に戻す試みが行われているそうです。またアメリカのホノルル動物園を中心に繁殖のプロジェクトがなされています。

写真の個体は幼体であるため、本種の特徴は見られませんが成長するとドーム状に非常に盛り上がった背甲を持ち、色もほぼ黄褐色一色になります。何よりも和名や英名の由来になっている喉甲板が長く前方に突出するのが最大の特徴です。

主にやや乾燥した背の低い竹林や灌木林の中の草原で生活しており、他のリクガメと同じように朝夕の時間帯に活発に活動をします。ただし現地では3-10月の温度が低い乾季の間は不活発になり、穴などは掘りませんが林の中のリッター層などに身を隠して休眠をするようです。

原産地のマダガスカルでは11-12月にかけて、北半球であるホノルルの動物園では6-9月にかけて交尾等の繁殖行動が見られます。交尾から3ヶ月程度が経過するとメスは林や大きな倒木の近くで産卵を行います。産卵は24-40日ほどの間隔を開けて7クラッチ程度に分けられておこなわれ、1クラッチあたり3-5個(最大7個)を産みます。卵は直径が42-47mmの球形で、168-266日ほどで孵化に至ります。孵化した幼体は42-46mm程度の甲長だそうです。

やはりペットトレードによる乱獲と現地での生息環境の悪化が原因で絶滅寸前まで行ってしまったリクガメで、とてもとても私たち愛好家が飼育の対象にすべきではないリクガメです。ただ、このカメの成体の写真を見るたびに「喉甲板の尖った部分で『地獄突き』みたいに自分のノドをついてしまわないのだろうか...」となんだか息苦しくなってしまいます。なんか「げへっ...!」って感じ。と、バカなことは置いておいて、写真の個体が健やかに成長して何年後かに、立派に喉甲板が伸びた写真をここに再び掲載できることを祈ってやみません。

CITES(ワシントン条約)の付属書I類掲載種

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ヘサキリクガメ
撮影協力:野毛山動物園
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なし海外サイトでは、かなり詳しく飼育方法や繁殖に関した情報を探すことができますが「種の保存法」遵守のために、ここでは飼育情報は控えます。
※「基本情報」は「AQUQRIUM SERIES ザ・リクガメ(誠文堂新光社)」「REPFILE VOL.2 リクガメ(ピーシーズ)」「リクガメ大百科(マリン企画)」および海外サイトを参考にしました。
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※ペットは、種類や体格(体重、サイズ、成長)などにより個体差があります。記事内容は全ての個体へ一様に当てはまるわけではありません。

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