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栄光を手にした人間ほど陥りがち? 逆DV~壊れた妻の夫への暴力(2ページ目)

DV防止法施行から3年。DV被害届は年々増加。被害者はほとんどが女性ですが、男性が被害者の場合もあります。この逆DVを起こす妻、またカップルの相性について探ってみました!

岡野 あつこ

執筆者:岡野 あつこ

離婚ガイド

逆DV~妻が夫に暴力を振るうケースは?

ヒール
「優しすぎる夫、キレる妻」
前頁の警察庁の報告によれば、DV被害者は99%が女性ですが、1%男性被害者もいます。私の相談でも逆DV離婚のケースは少なからずあります。何故逆DVが起きるのか? 

逆DV離婚だった?という某スポーツ選手の場合はどうだったのでしょう? 私が見てきたケースでは、2つのパターンがあります。1つは、妻自身にアルコール依存などの何らかの問題がある場合。2つめは、そのカップルの相性によって暴力が誘発され易い状態に陥ってしまう場合。

もともとアルコール量は多い方だった妻。結婚によって環境が変化しストレスがたまる、極度の緊張を伴う仕事による疲れ、そんなものが妻をアルコールに依存させてしまうことがあります。飲むとなったら徹底的に飲む。そしてある瞬間から自制できない状態になり、自分自身の行動の記憶さえ定かでなくなってしまう…。

みかねた夫は、「もう止めなさい」と酒を取り上げる。すると泥酔し前後見境のなくなっている妻は怒り出し、物を投げる、物を倒す、殴る、蹴る、突き飛ばすといった暴力を振るい始めてしまうわけです。このような妻は、仕事を持つキャリアウーマンの場合もあれば、専業主婦の場合もあります。

羊のようにおとなしい夫?妻は女王様?

では、2つめの、そのカップルの相性によって逆DV、妻の暴力が誘発され易い状態に陥ってしまう場合、というのは一体どんな相性でしょうか? これは、完全に夫が妻の尻に敷かれている、狼のように攻撃的な妻に羊のようにおとなしい夫、女王様のような妻に下僕のような夫、という夫婦の相性がアブナイのです。 

ゴキゲンで楽しそうに話す妻に口数の少ない夫が相槌を打っている。そんな円満な状況では問題ないのですが、この妻のゴキゲンが悪化したときが怖いのです。「相槌ばっか打ってないで、たまには何か言ったら? 」そこで妻が期待するようなストライクゾーンのリアクションが返せなかったら?  

妻はますますキゲンを損ね攻撃開始。まくしたてる妻に夫は引いて黙ってしまいます。黙ってしまうと、妻はそれが更に気に入らず、キレます。DVの始まりです。もう手がつけられません。妻がこんな風に興奮して暴れていると、夫は傍観者のように冷静になり呆然としされるがままになってしまうようです。

これが“趣味”、というSとMの関係が成り立っている夫婦ならよいのですが…逆DV離婚となるケースもあるのです。

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