ニセ募金団体を見極めるには?
気の滅入るような事件が頻発し、人を信じにくくなっている時代。だからこそ、「募金なんて……」と知らぬふりをするのではなく、足を止め、何を訴えているのかに耳を傾け、納得できたら協力する。その気持ちだけは、忘れないでほしい。 |
まず「何のため」もしくは「誰のため」の募金か、集まったお金はどこに送られ、どう使われるかを確認することが大切です。もし、印刷物を配っていたら、事務所の住所や電話、代表者名、URLなどが明記されているかも確認するいいでしょう。「みつみちゃんを救う会」のように、当事者の写真などの具体的な情報が、その場でどれだけ得られるかも判断の目安とすることができます。
ニセ団体にこれらのことを尋ねると、地元警察署の名で発行されている許可証を見せ、うやむやにしようとすることがあるそうです。でも、これは道路使用許可証。警察署が募金の正当性を示すような書類を出すことは、絶対にありません。もし、不審に思ったら、日常の活動状況、収支報告の公開方法と時期なども確認するといいでしょう。
ただ、これらはあくまでも自衛手段にすぎません。通りがかりの街角で、揃いの服を着て、のぼりを立て、募金の目的や団体の概要、住所、電話、URLなどがそれらしく表記された印刷物を配りながら、堂々とニセ募金活動を行っていたら、それほど疑問に思わず、募金箱にお金を入れてしまうでしょう。
後でだまされたとわかっても、金額が数百円から数千円程度の街頭募金の場合、大半の人は「仕方がない。今後は怪しい団体には近づかないようにしよう」と考え、それ以上は追及しようとは思いません。
ニセ街頭募金はそういった人の心理をも悪用した犯罪である点が、なおさらタチが悪いのです。
最近は、聞きなれない名前だけではなく、誰でも知っている既存の団体名や、それと酷似した名前を名乗って、堂々と募金活動をしている実態も報告されています。より手口が組織的で巧妙になってもいるのです。見極めるための決定策はないといってもいいでしょう。
活動を行う人と募金をする人、双方の間での信頼を強めたい
街頭での募金活動は、信頼が命の活動です。その信頼に便乗するニセ募金活動は明らかに詐欺行為です。何らかの法的な対策を考えていこうという動きも出てきました。現在のところ