人間関係

通学路の見守りで「あいつさえ事故にあわなければいい」と…利己的でつまらない夫だと思った瞬間

夫は心配性だ。だが、一時が万事心配で、というタイプではない。「うちさえよければいい」という利己的な考えに基づいているので、その行動や発言がちぐはぐなのだ。結婚当初はこの真意に気が付かなかったが長年生活してわかり、うんざりしている。

亀山 早苗

執筆者:亀山 早苗

恋愛ガイド

利己的な夫の考え方は、些細な言動にも

考え方が違う人間との会話は弾まない。子育てを通して、その違和感は増幅していく

人生観は人それぞれ違うもの。だがあまりにかけ離れていると、会話は弾まない。ましてその相手が夫となると、子育てにも大きく影響する可能性がある。
 

もともと心配性の夫だったけど

「うちの夫は心配性なんです。付き合っているときや新婚当初は、私のことを気遣ってくれてありがたいと思っていた。でも、子どもが大きくなるにつれ、この人の心配性は人のやる気を削ぐかもしれないと感じるようになってきたんです」

アイカさん(42歳)は、少し苦笑しながらそう言った。結婚10年、3歳年上の夫との間に8歳と5歳の子がいる。結婚後も共働きを続けてきたが、ここ数年はリモートワークができるようになり、週2回の出社で効率的に仕事も家事もこなせるようになった。

彼女自身が子どもや家の中について以前より気を配れるようになった分、子どもたちが小さいころ、家の中の危険をできる限り排除しようとしてくれた夫に感謝もしていた。

「電源コードをきれいにまとめたり、子どもが口に入れそうなものは下に置かないなど、本当にきめ細やかだった。心配するだけではなく、行動してくれたから。だけど、だんだんそれが過剰になってきたんですよ」

8歳の長男は、かなりやんちゃな性格。なんでも自分でやってみようとトライするのはいいのだが、そのせいで生傷が絶えない。

「長男は好奇心が旺盛すぎる。一例ですが、たとえば滑り台は逆から上ろうとするし、下手したら上から飛び降りたりするんです。ただ、周りの子のことは視野に入っているようで、人に迷惑をかけない範囲で好奇心を満たそうとしているようですが」
 

子どもの好奇心を潰そうとする夫

遠足で川に行くと好奇心から足を入れてみる、木があれば登ってみる。子どもらしいといえばいえるのだが、今の世の中では「無謀」と受け止められかねない。それが気になって、アイカさんも長男とは密に話をするようにしている。だが夫は話を聞こうとせず、顔をしかめて「ケガしたらどうするんだ」「二度とやるな」としか言わない。

「それはちょっと違うと思うんです。子どもの好奇心は大事にしながら、それを安全な方向に導いていくのが親の務めじゃないかと。でも夫は好奇心自体を潰そうとする。先日は『もっと無難に生きる方法を身につけさせなければいけないよな』と言うので、私はそれには反対だと返して大ゲンカになりました」

そのときから、アイカさんは夫のさまざまな言動を注視するようになった。

>自分と家族だけが無事ならばそれでいい夫
 
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