島田佳奈の恋愛コラム

人間関係は「封印」と「破棄」の使い分けが重要。「捨てる」人ほど「捨てられる」可能性も……?

SNSで時折見かける「友達の整理整頓」。具体的には「この投稿にいいね!をしなかった人を(友達から)削除します」などのアナウンスをして、自分との繋がりが薄い人を判断する人がいます。「人間関係も整理すべきか」あなたはどう思いますか?

島田 佳奈

執筆者:島田 佳奈

恋愛ガイド

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新学期が始まる前に整理したい「無駄な付き合い」とは?

人間関係も捨てるべき?

SNSの普及により、人間関係も希薄になりがちな昨今。SNS上でのリアクションを通じて、自分との繋がりが薄い人を「捨てる」する人も……。「人間関係も整理すべきか」あなたはどう思いますか?
<目次>

SNS時代の「人間関係の整理整頓」とは

SNSで時折見かける「友達」の整理整頓。具体的には「この投稿にいいね!をしなかった人を(友達から)削除します」などのアナウンスをして、自分との繋がりが薄い人を判断するのです。

筆者はそもそも「友達を整理する」考え方に賛同できないので、アナウンス投稿を見かけた場合は絶対に「いいね!」しません。そんな人からは、むしろ整理されたほうがスッキリします(笑)。

人間関係においては有意義なものもあれば、その人にとっては無駄かもしれないものもあるでしょう。生活環境の変化により、気がつけば疎遠になっていたことも。

義理だけのお付き合いを「それでも繋がっていたい」と思うか「ストレスになるから、いっそ関係を解消したい」と思うかは、その人次第。昨今は、リアルで不義理をしてもSNSでは盛んに交流しているような関係性もあるので、親しさの定義自体が分かりにくくなっているかもしれません。

どれほどブランクが空こうと、再会すれば元のように親しくできる──友達とは、そのような関係ではないでしょうか。物理的距離よりも心理的距離。離れていても心は繋がっている友人とは、たとえ疎遠になっても「捨てる」対象にはならないはず。
 

「無駄な付き合い」は捨てるすべき?

“人間関係を捨てる”ことは「無駄な付き合いをやめる」ことでもあります。

時間は有限、無駄な付き合いをやめれば趣味やスキルアップに費やす時間が増やせるようになるし、お付き合いで生じる出費も減るので一石二鳥ですね。

ところで、あなたにとって「無駄な付き合い」とは、どのようなものでしょうか。
・仕事仲間だけどプライベートは知られたくない「義理」の関係
・昔は仲がよかったけど今は接点がない「疎遠」な関係
・たまたま名刺交換しただけの「コネクション未満」な関係

大人になるほど人間関係は多種多様。アドレス帳には500人もの情報があっても、日頃から連絡したり会ったりするのはほんの数名……という人も多いのではないでしょうか。

しかし地球上の人間の数を考えれば、一生のうちに出会える人の数などごくわずか。「袖すり合うも多生の縁」ともいわれるように、もしかすると未来に深い縁が生まれる可能性があるかもしれません。そのような視点で捉えれば、どれほど疎遠になろうと不義理をしようと、あえて人間関係を捨てるする必要はないような気がします。

縁のあった関係を「捨てる」という発想は、捨てられる相手にしてみれば実に寂しいこと。ましてやSNSで宣言するなど、心ない人の行動に思えてなりません。おそらく筆者と同じように感じている人もいるのではないでしょうか。
 

「封印する縁」はあれど「捨てる縁」はない

いろんな考えの人がいる以上、自分と合わない人にも遭遇します。イヤな相手とは、関係を絶ちたくもなるでしょう。

嫌いな人との関係を断ち切るのも、エネルギーを消耗します。可能ならばフェードアウト(黙って距離を置く)が賢明。万が一相手が納得しないときは、離れる理由を告げればいいのです。

昨今は恋人との別れすら「LINEで一方的に告げて即ブロック」という人もいるようですが、親密な関係にあった相手ほど、最後まで誠意を持ちたいもの。SNSの繋がりはリアルより希薄ですが、拒絶したくなるほどイヤな相手でない限り、やみくもにブロックすることはお勧めしません。

「六次の隔たり」という説があります。全ての人や物事は6ステップ以内で繋がっていて、友達の友達(×6)を介せば、世界中の人々と間接的に知り合うことができるといわれています。あなたが捨てようとしている相手も、誰かの友人や好きな人の遠縁かもしれないのです。

例えばSNSであれば、そのイヤな相手が視界に入らなければいいこと。ブロックで相手からのアクセスを避けるのではなく、ミュートで距離を置くという方法もあります。人間関係は、捨てではなく整理するのが正解。時折アドレス帳を見返し、記憶の糸を手繰り寄せるだけでいいのです。出会いが増えれば把握しきれなくなりますが、再会したときに忘れていても、また覚え直せばいいのです(笑)。

他人との関係は、その場限りであっても、今後深い縁が生まれるとしても、同じように「一期一会」の瞬間を味わうことが一番大事。封印する縁はあれど、捨てる縁はありません。
※記事内容は執筆時点のものです。最新の内容をご確認ください。

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