男のこだわりグッズ

直径0.8mmの極細ピンが“耐荷重1kg”という衝撃! 空スペースに好きなものを掛けられる「Pli」の秘密(4ページ目)

+dの「Pli(プリ)」は、針金をコの字型に曲げただけのようなピンですが、耐荷重約1kgのウォールフックなのです。石こうボードの壁に0.8mmのピンを刺すだけなので、賃貸住宅でも問題なく使えます。この不思議な製品がどのようにして生まれたのか、アカサキ ヴァンミュィーズの建築家でありデザイナーの赤崎健太さんに伺いました。

納富 廉邦

執筆者:納富 廉邦

男のこだわりグッズガイド

日本発のプロダクトとしてロンドンの人たちにも好評

ケーブルフックとしての利用

服も掛けられるけれど、ケーブルなど軽いものを掛けるのにも向いている。どう使うかは使い手のアイデア次第なのだ

「普通のウォールフック同様に使えるように、コートが掛けられるようにということは、最初から考えていました。ロンドンでは日本のような“壁活”の流行などはありませんが、ホームパーティーの文化があるので、家に入ってすぐの廊下にコートなどを掛けてもらうウォールフックが当たり前にあったりするんですよ。そういう文化もあってなのか、僕の周りのロンドンの人たちは、みんな『Pli』を欲しいと言ってくれます。ピンタイプのウォールフックも製品としては売っていますが、ここまで細くて小さいものはないですし」と赤崎さん。
ボトルを入れた袋も掛けられる

重いものに対応するから、こんな風にボトル入りのドリンクを掛けておくこともできる

ウォールフックが一般的なロンドンでも、このデザインと機能のウォールフックは珍しいのだそう。それを、アッシュコンセプトとアカサキ ヴァンミュィーズ双方のポリシーとして、地場産業を盛り上げたいという思いもあって、日本国内の工場で作っています。シンプルに見えながら、さまざまなアイデアと機能が詰まった製品だと言えるでしょう。
パッケージ裏

パッケージの裏面には、赤崎さんとフランス人デザイナーのAstrid Vanhuyseさんによるデザインユニット・アカサキ ヴァンミュィーズの紹介と、彼らからのメッセージが印刷されている

「僕らのモノづくりのコンセプトとして『モノを使いながら試行錯誤する楽しさを感じてもらいたい』というのがあるんです。なので、どう刺すと壁に刺さりやすいかとか、何を掛けようか、どう使おうかといったことをこちらから指定するのではなくて、そこでの作る側と使う側の対話を楽しみたいんです」と赤崎さんは言います。

強度や構造はしっかり作られているから、そこは安心して、あとは好きに考えて使える、そういう新しいタイプのインテリアとも言えそうです。
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