男のこだわりグッズ

空スペースを“磁石×ホッチキス”で有効活用する新発想! コクヨ「壁につけるマグネット」の開発秘話(2ページ目)

コクヨの「壁につけるマグネット」は、空いている壁を簡単にマグネットボードにしてしまうアイテムです。しかも、壁にスチール板を直接貼り付けない工夫がされていて、壁を傷つけにくいのです。気軽に楽しく、世間的に言うところの「壁活」が楽しめるアイデアの秘密を、コクヨの開発担当スタッフに伺いました。

納富 廉邦

執筆者:納富 廉邦

男のこだわりグッズガイド

ホッチキスの針を壁に刺すのにはちょっとしたコツが必要

専用ホッチキス

4種類ある「壁につけるマグネット はじめてセット」には、このような専用ホッチキスが入っている。別売(495円)も

実際、部屋の壁を見回すと、ここにマグネットが貼れたらと思える箇所はいくつもありました。それこそ、仕事机の脇の壁にマグネットが付けられれば、そこに展示会のDMなどを貼っておけるし、リビングのカレンダー脇の壁なら、招待状や選挙の入場票などを貼り付けておきたい。そう思って、筆者も使ってみましたが、このホッチキスを使って透明な樹脂製のベースシートを壁に固定する作業がうまくいきません。ホッチキスの針がなかなか壁に刺さらないのです。

「ホッチキスは普通に紙を綴じるときでも、押したら2段階になりますよね。最初にカチッとなって針が少し出て、そのあとさらに押し下げると針が折り畳まれて紙が綴じられますよね。今回の製品のホッチキスも、基本的には普通のホッチキスと同じ構造です。なので、まず、壁に押し当てたあと、最初のカチッとなるところで一旦止めて、そのあとグッと押すと針がしっかり入っていきやすくなるんです」と、河井さんは設置のコツを教えてくれました。

確かに、この方法だとうまくいきました。むしろ、とてもスムーズに壁にホッチキスの針が刺さって気持ちいいくらいです。当初、壁紙の凹凸のせいでうまく刺さらないのかと思ったのですが、そういうことではありませんでした。そして、さすが文具メーカーだと思ったのは、このホッチキスのちょっとした仕掛けです。
ホッチキス部分拡大写真

このように、専用ホッチキスはアタッチメントを壁に押し当てると、針先が30度の角度で壁に打ち込まれるように作られている。また、アタッチメントの下部が滑り止めになっていて、打ち込む位置がズレにくい。アタッチメントを外せば、普通のホッチキスとして使用可能

「すでに市場にはホッチキスを使った壁活ツールはいろいろあるのですが、単に180度開いて直接壁に打ち込めるというだけでなく、針に30度の角度がついて打ち込まれるようにアタッチメントをつけました。このアタッチメントにはあえて傾斜がついていて、針が垂直ではなく30度の角度で壁に打ち込まれるようになっています。そうすることで針が抜けにくくなるんです」と河井さん。

この傾斜の分、多少打ち込みにくくもなっているのですが、2段階押し+押し込む際にホッチキスに付けられているくぼみに指を掛けて、両手で押し込むようにすれば、スルリと打ち込めます。力はほとんど入れなくても刺さるのが面白いですね。

ただ、やはり慣れは必要なので、壁の下の方などの目立たないところで練習すると良いでしょう。使われている針は、ホッチキスでは最も一般的に使われている10号針なので、どこででも安価に入手できます。

>次ページ:留めるだけじゃない! “掛ける”“置く”もできる高い汎用性
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