形態安定加工シャツの正しい洗濯方法とは?
<目次>
形態安定加工シャツの種類とは? 綿100%も
夫に「綿100%じゃないからいやだ」と言われるから使えないとあきらめている主婦、けっこういます。でも実は綿100%もあるのです! 形態安定加工シャツは、「綿100%やポリエステルやウレタンなどの化繊と綿との混紡品に特殊加工をほどこしたもの(※)」。ひとくくりにされますが色々あるのです。ただし綿100%や98%など、綿が多い製品は綿に近い干し方をした方がよく、時にはアイロンがけが必要なことも。でもアイロンのかけやすさは普通のYシャツの比じゃありませんよ!
ノーアイロンが実現しやすいのは綿×ポリ=50×50
シワが気にならない人はよいのですが、「やっぱり仕上げにちょっとアイロンがけするよね」という人は多いです。ノーアイロンを夢見て買ったのに!?ガイドが色々試してみたところでは、ポイントをおさえて洗濯すれば「ノーアイロンで行ける!」と思うものから、「アイロンがけが綿100%より少しマシかな」レベルまで様々です。そんな中、一番ノーアイロンが実現しやすいと思うのは、綿とポリエステルが50%ずつの混紡品。最近は多くの商品がこれです。「綿98%:ウレタン2%」といった製品もありますが、こちらは「ほぼ綿の扱い」と心得ておいたほうがよいようです。
形態安定加工シャツの洗濯方法は? 正しい洗い方を解説
まずは襟やそで口の部分洗いを。塗るタイプの洗剤は便利
シワや型崩れをしやすい衣類はネットに入れて洗うのが基本ですが、入れる前に襟や袖の部分汚れをケアしておくとよいでしょう。
ポイントは中で動きにくいようネットの大きさに合わせてたたむこと。裏返しで汚れ落ちUP
さらに、ボタンを上中下3カ所ほど留めてネットの大きさに合わせてたたんでからネットに入れ、中で動いてシワになるのを防止します。
洗剤はどれでも構いませんが、最近はシワを防いだり干している間にシワをなくす成分が含まれている洗剤や柔軟剤、スタイリング剤も。結構効果があるので、シワなく仕上げたいなら試してみる価値ありです。
形態安定加工シャツは「濡れ干し」が基本
雫がたれるくらいが理想。水分の重みでシワを伸ばすよう作られています。
干すときはハンガーにかけ、上下左右にひっぱったりパンパンしながらシワを伸ばします。干す場所は、たいていの商品は「陰干し」になっています。表示に従って。
ハンガーは針金ハンガーでなく、Yシャツの肩幅と同じくらいの幅があって、できれば少し厚みもあるものがおすすめ。袖や本体の重みが効率的にかかり「水の重みでシワを伸ばす」性質をフル発揮できる形だからです。
形態安定加工専用!? のハンガーも(白いもの)
なお、綿100%の形態安定シャツの場合、「トレーナー用ハンガー」を使うなど、加工なし綿100%シャツと同じ干し方を心掛けないと、「普通に」シワがよって「形態安定とは違う(怒)」とストレスをためることになるのでご注意を。
形態安定加工シャツにアイロンをかけるなら中温。襟は厳重注意!
ここまでやってもまだ気になる仕上がりだった場合、アイロンがけをするなら高温はNGです。まず、ポリエステル等は高熱に弱い繊維なので、それらの混紡品なら中低温てと表示されているはず。また、襟芯に使われている糊は高温に弱いので、アイロンを高温でかけると、カチッとした襟の形態記憶機能が失われてしまいます。
※形態安定加工に施される特殊加工
形態を安定する加工方法は、SSP加工(布地を液体アンモニアと樹脂で加工してから縫製し、高温で熱処理する)とVP加工(縫製後にホルマリンガスを噴きつけて繊維内に浸透させる)が代表的。このほか広い意味では、ポリエステルを混紡した綿やレーヨンに樹脂加工をしたり、さらに熱処理を加えるなどの方法も形態安定と表示されているようです。
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