熱帯魚/熱帯魚の飼い方

ブラインシュリンプとは(2ページ目)

熱帯魚の繁殖にチャレンジする際、初期試料としてブラインシュリンプが有効。稚魚の健全な生育のためにも必須です。基本的な知識、孵化のさせ方、飼育法などをご紹介。別記事では、簡単な孵化器のDIYについても。

長谷川 秀樹

執筆者:長谷川 秀樹

熱帯魚ガイド


ブラインシュリンプの孵化に必要なもの


  • ブラインシュリンプの乾燥卵
     
  • 粗塩
     
  • エアーポンプ
     
  • エアーホース
     
  • エアーストン
     
  • シングルコック
     
  • ピペット
     
  • 濾し器、ろ紙(コーヒーのフィルター)
     
  • 孵化器(ハッチャー24:日動など)

ブラインシュリンプを与えるためには、概ね上記のものが必要となる。また市販の孵化器を購入しても良いのだが、簡単に廃品で自作可能なので、私の場合はインスタントコーヒーの空き瓶を利用して自作している。

→ 自分で孵化器を作る?(2月20日に簡単なDIY記事をUP予定ですしました!)

孵化のさせ方


28℃の水温で18~24時間程度で、孵化に到る。水温にはそれ程こだわらなくても、20~30℃程度の間で構わない。ただし、水温によって孵化までの時間が異なり、高水温の方が孵化は早い。両面キスゴムなどを利用したり、何らかの工夫をして水槽に固定する。もしくは、別容器にヒーターを設置して水温を設定すると良いだろう。美観を考慮すれば、後者がお奨め。

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1L前後の容器であれば、吐出量1,000cc程度のエアーポンプが最適。エアーの量が強いようであれば、シングルコックを絞って調整する。
1.まずは、孵化器に3%の塩水をつくろう。3%の食塩水を作るには、水道水1Lに対し30gの粗塩を投入すればよい。キッチン用の計量スプーンを利用すると便利。

2.ブラインシュリンプエッグを1Lあたり約1g入れる。必要な量のブラインシュリンプを得るには、どの位ブランシュリンプエッグが必要か、何度か試みて感覚的に掴むと良いだろう。1g/1Lはあくまでも目安であり、ある程度大雑把で構わない

3.水温を28℃に設定し、24時間程度エアーレーションする。その際、水流が強くても弱くても孵化効率が悪いので、容器の底にブラインシュリンプエッグが沈殿しない程度にエアーを調整しよう。


4.18~24時間経過したらエアーレーションを止め、暫らく放置すると卵の殻は水面に、孵化しなかった卵が沈殿する。

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光を当てる以外の部分を、遮光するように工夫すると、作業効率があがる。
5.孵化したブラインシュリンプの幼生(ノープリウス幼生)は0.4mmほどで、光に集まる習性があるので、スタンドライトや懐中電灯を利用して一方から光を当てよう。集まったところをスポイトで吸って濾し器に移し、塩水・汚れを水道水で洗い流す。

塩水の処理の是非は人それぞれだが、私的には必ず行っている。ピペットにも殻が付着している筈なので、流水で綺麗に洗い流そう。特に小さなプラケースなどで稚魚を管理する場合、水質に与える影響が大きいので、塩切りは行ったほうが良いと思われる。

ブラインシュリンプは、孵化後、時間の経過と共に栄養価が衰えて行くもの。その栄養が、自身の成長に使われてしまうからだ。だから孵化した分は、直ぐに使い切るようにしよう。一般的な給餌パターンとして、稚魚を育成する場合、朝夕に給餌することになる筈だ。よって、時間差で2つの容器を稼動させると良いだろう。

では、ブラインシュリンプについて、もう少し詳しい話など…
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