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ニキビの悩みは、良好な人間関係さえ妨げる!

ニキビがある人は、円滑な人間関係に支障をきたし、コミュニケーションも良好に進まないというデータがあります。また、ニキビが出来てもホームケアなどに頼り、「ニキビは皮膚科で治療するもの」という概念はまだまだ浸透していないようです。今回は、ニキビが及ぼす精神的影響や、一般的に考えられているニキビへのイメージをお話しします。

吉田 貴子

執筆者:吉田 貴子

スキンケアガイド

ニキビが人間関係にも影響するって本当?

初対面であいさつをする時、大抵の人は相手の顔を見ます。相手の顔にニキビが多いとちょっと気になりませんか? あるいは久しぶりに会った旧友から、「どうしたの、その顔?」と言われ、自分がニキビ肌になっていることに改めて気づかされる。そんな見た目に大きな影響を及ぼすのが「ニキビ」。

今回は医学的見地から離れて、一般的にニキビに対して人の持つイメージやニキビ治療に関する考え方を、データを元にお話しします。

ニキビがあるなしで、印象はこんなに違う!

まず2枚の写真をご覧ください。左ははニキビのない顔、右はニキビのある顔です。両者を比較すると、「肌が気になる」、つまり「ニキビに視線が行く」という方が多いと思います。
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左ははニキビのない顔、右はニキビのある顔


そこで、10代の子どもと大人、計1006名の一般人にオンライン調査を実施。ニキビのない人物の顔と、ニキビのある人物の顔、それぞれに持つ印象に関して質問を行ったデータがあります。
ニキビがあると人は皮膚に注目する(Ritvo et al.BioPsychoSocial Medicine 2011,5:11)

ニキビがあると人は皮膚に注目する(Ritvo et al.BioPsychoSocial Medicine 2011,5:11)

結果をご覧ください。
ニキビのない顔を見た人たちは、「この人物の顔について一番先に気づくことはなんですか?」という問いに対し、「口の形」「目の色」「顔の形」と回答しています。

一方、ニキビのある顔を見た回答者たちは、「口の形」「目の色」「顔の形」などを抑え、約8割が「皮膚」と回答しています。これは明らかに「ニキビ」に注目しています。

ニキビがあるとネガティブな影響がある!?

同時に、「自分にニキビがあるとどのような影響があると思いますか?」という質問をしたデータがあります。
ニキビは人間関係の形成を妨げる(Ritvo et al. BioPsychoSocial Medicine 2011, 5:11)

ニキビは人間関係の形成を妨げる(Ritvo et al. BioPsychoSocial Medicine 2011, 5:11)


その結果は、「就職が難しい」「学校生活が難しい」「友人を作るのが難しい」「デート相手を見つけるのが難しい」「自信が持てない/恥ずかしい」といった、マイナス印象の回答が圧倒的でした。

特に多かった回答は「自信が持てない/恥ずかしい」です。このデータから、ニキビ肌は人間関係に多大な影響を与える要素を持っていることがわかります。

ニキビが改善すると、患者の表情も明るくなる!

ガイドが日頃、多くのニキビ患者さんの治療にあたっていても、顔にできたニキビがその人に及ぼす影響の大きさを強く感じます。言い方を変えると、症状がひどかった人が治療により改善していくと、目に見えて表情が明るくなり、口数が増え、社交性が増していく様子を目の当たりにできます。

ニキビがあるかないかで、人との付き合いや仕事に対しても影響するのです。治療が進むにつれて見られるこの様な良い変化は、実際に医療現場でニキビの治療を施す者にとってとても嬉しいことであり、遣り甲斐があることだと改めて思います。そして何より、ご本人が喜んでくれることがとても素敵なことだと思います。

次ページでは、できてしまったニキビに対してのケアなどについてお話しします。
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