シンガポール/シンガポールのグルメ・レストラン・屋台

シンガポールホーカー界に新風、若き店主のこだわり麺

シンガポールでは珍しい、若いご主人が腕をふるうフィッシュボールヌードルの店「Tom’ s Cityzoom」。注文を受けてから作るでき立ての味に、いつも行列が。コンピューター工学を学んだと言う異色の経歴のご主人が試行錯誤のすえ生み出した一椀は、素材の自然な味が生きています。

仲山 今日子

執筆者:仲山 今日子

シンガポールガイド

ホーカー界のニュージェネレーションが生み出す絶品麺

解説

できたての味を求めて行列が

B級グルメスポットとして知られるギンモーフードセンターに登場したフィッシュボールヌードルの店「Tom’ s Cityzoom」。ホーカーといえば、頑固一徹風のおじさんが鍋を振っていることも多いですが、こちらのご主人はまだ30代になったばかりの若さ。お洒落なネーミング、休日や開店閉店の時間がしっかり書かれた明るく清潔な店内は、昔ながらのホーカーを見慣れていると、新鮮に映るかも。

それだけでなく、一番驚いたのは、丁寧な接客とその味。行列ができているものの、一人一人オーダーを聞いてから作り始めます。しかも、手際がいいのでさほど待ちません。出て来たフィッシュボールヌードル、Mee Pok を食べてみてびっくり。

丁寧な手仕事が感じられるフィッシュボールヌードル

解説

何度も試行錯誤して生み出した味


解説

それぞれの具材の個性が生きている

まず、卵の入った平麺は程よいアルデンテにゆで上げられ、海老出汁の聞いたチリソースがからみます。提供する直前に揚げてスライスしているので、フィッシュケーキは、ふわふわで中があつあつ。作り置きのフィッシュケーキをただ湯がいていれるだけのお店も多い中、この食感は感動もの。揚げワンタンのようなものの中には、甘さが際立つ玉ねぎの具が入っています。

そして、スープは魚の出汁が効いた自然な味わい。甘いクコの実が入っていて、チリの入った麺を食べた後に食べると程よく口の中を中和してくれます。そして、この中に入っているフィッシュボールも、固すぎず心地の良いプリプリ感。

一皿にどれだけの情熱をそそげるか、店主の思い

解説

料理は一番情熱を注げる仕事と語るトムさん

実は、店主のトムさんは、専門学校でコンピューター工学を学んだものの、料理への夢を諦め切れず、両親の反対を押し切ってホーカーを始めたそう。料理の勉強をするにはお金がないため、友人に頼んでフィッシュボールを作る仕事を始めたのが料理の道に入るきっかけ。ついには自らのホーカーを持つまでになりました。

その後数年がかりで味に改良を重ね、今ではシンガポール有数の人気店に。「支店を出したら?」と誘われることも多いそうですが、かたくなに断っているそう。この仕事をしているのは、自分が料理をするのが好きだからだし、美味しい料理を作って楽しんでもらうためだから、お金がもうかるかどうかが大切ではない、というのがその理由。大切なのは、提供する一椀に対してどれだけ努力をできるか、と言い切るトムさん。

フィッシュボールヌードル、一椀3シンガポールドル。若いホーカーオーナーの熱い思いがこもった一椀は、今日も多くの人を笑顔にしています。

<DATA>
■Tom’ s Cityzoom
営業時間6:00~13:00(火曜・祝日休) 
住所:20 Ghim Moh Road HDB-Ghim Moh #01-42, Singapore 270020
※2015年6月現在、ギンモーフードセンターは改装中のため、道をはさんで反対側のプレハブで営業しています。
アクセス:MRTブオナビスタ駅徒歩12分
※記事内容は執筆時点のものです。最新の内容をご確認ください。
※海外を訪れる際には最新情報の入手に努め、「外務省 海外安全ホームページ」を確認するなど、安全確保に十分注意を払ってください。

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