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2015年5月のオススメ展覧会・美術展(4ページ目)

ポーラ美術館(神奈川県)のセザンヌ―近代絵画の父になるまで、千葉市美術館(千葉県)のドラッカー・コレクション 珠玉の水墨画 、東京都庭園美術館(白金台)のフランス国立ケ・ブランリ美術館所蔵 マスク展 、虎屋ギャラリー (赤坂)の休館前の特別企画 虎屋文庫 のお菓子な展示77、大分県立美術館(大分県)のモダン百花繚乱「大分世界美術館」を紹介します。

浦島 茂世

執筆者:浦島 茂世

美術館ガイド

めくるめく美しい和菓子の世界がここに!
虎屋ギャラリー (赤坂):休館前の特別企画 虎屋文庫 のお菓子な展示77

色木の実 (いろこのみ)

色木の実 (いろこのみ)

室町時代後期に京都で創業し、その後、現在に至るまで和菓子屋を営んできた「とらや」。1980年にはパリにも出店し、和菓子と通して日本文化を世界に向けて発信しています。

その「とらや」が和菓子文化の伝承と創造の一翼を担うことを目的として設立したのが、本社ビルにある菓子資料室 虎屋文庫。代々伝わる菓子の絵図帳や、古文書、器物など、貴重な和菓子資料を年に1~2回展示してきました。

ところが、この本社ビルが建て替えられることとなり、虎屋ギャラリーは約3年間のお休みに入ります。ということで、いままでに開催された77回の展覧会のなかから評判の高かった展示品などをよりすぐり、公開したのがこちらの展覧会です。

嘯月井籠

嘯月井籠

特に虎屋文庫が力を入れて取り組んできたテーマのひとつが「歴史上の人物と和菓子」。「とらや」にはなんと尾形光琳の注文記録が残っており、その注文記録から『色木の実』などを再現、展示しています。そのほか、『源氏物語』の世界を和菓子と料紙(美しい和紙をつなぎあわせた装飾的な紙)の華やかな組み合わせで見せたり、現代美術の世界で活躍する森村泰昌デザインの和菓子を紹介するなど、ジャンルを縦横無尽に飛び越えて、和菓子の魅力を伝えています。



ちなみに、展示されているお菓子はれっきとした本物。資料を元に、「とらや」の職人が再現しています。工場で製造ができないものや、毎日交換が必要な汁物などスタッフが作るものもあります。この本物へのこだわりも必見ポイントです。


■展覧会DATA
展覧会名称:休館前の特別企画「虎屋文庫のお菓子な展示77」
会場:虎屋ギャラリー
会期:2015年5月20日(水)~6月16日(火)
開館時間:10:00~17:30
休館日:無休
Web: https://www.toraya-group.co.jp/gallery/dat_index.html

次のページでは大分県立美術館(大分県大分市):モダン百花繚乱「大分世界美術館」を紹介します。

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