子育て/子育てに役立つ最新心理学

ママと子どもの笑顔が倍増 フランス流母業外注って?(2ページ目)

家族のスタイルが変化する現在、子育て中のママに求められるタスクも多様化してきています。それにもかかわらず、なかなか浸透しないのが、家事などの外注。そこには日本人の心理的なものが絡んでいると思われます。この記事では、すでに家事育児のサポートサービスを利用しているママの声とともに、母業外注について考えていきたいと思います。

佐藤 めぐみ

執筆者:佐藤 めぐみ

子育てガイド

ファミリーサポート

■利用のきっかけ
  • 妊娠前からの趣味を継続するため。産後も早めに再開したく、短時間預けられるところを確保したかった
  • 育児中の息抜き、リフレッシュのため
  • 産後、慢性の寝不足で風邪をひきやすくなり、体調を崩しがちだったため

■利用頻度と費用
  • 育休中に週1度
  • 職場復帰後、月2回程度(月1万円前後)

■メリット
  • 自分の趣味を続けることができ、本当によかった
  • 育休中の息抜きができた
  • 一旦病気になっても家事育児で休む暇がなく病気が悪化したり長引きがちだったが、それがなくなった

■マッチングのプロセス

  • コーディネーターの方がベテランで安心できた
  • 登録されている人材が不足していると、選択肢は少ない場合も

■ファミリーサポートサービスの検索ページ:www.jaaww.or.jp/research/



シルバー人材センター

■利用のきっかけ
  • 2歳を過ぎたくらいから、子供が活発になり、体力がもたなくなったから
  • 復職して約1年経って、疲労が蓄積されてきたのを感じたから
  • 復職時の初心「○○しなきゃ!」が実行できなくなり、自己嫌悪に陥りがちなったため
  • 第2子妊娠中、一時的に眠い時期や体力消耗しやすい時期もあったので
  • 第1子妊娠中、悪阻が7カ月くらいまであり精神的にも不安定だったから
  • 出産前後、実家を頼れる見込みが少なかったので、準備として

■利用頻度と費用

  • 週1回3時間(1時間1000円で月1万2000円前後、その日の夕食と2日分の常備菜を作ってもらう)
  • 週2回2時間(1時間1000円で月2万円前後、夕刻に来てもらって、主に夕食作り)

■メリット
  • 美味しい料理を準備してくれるだけではなく、栄養や料理についてのおばあちゃんの知恵袋のようなアドバイスが聞ける
  • 仕事をしていることで、週の後半、夕食が用意できず自己嫌悪…という事態がなくなる
  • 就寝時間の前にすべき家事などが減って、寝る時間が早くなった
  • 閉鎖的な家庭に第三者が入ることによって少しオープンになり、客観的に家庭を見ることができるようになった。これは、思わぬ効果だった
  • 信頼関係もうまく築け、よき相談相手にもなってくれている
  • 親では関係が近すぎてうまく分かり合えないことも、人生の先輩としての意見をくれる
  • 子供達にとっては、祖父母のような存在で、会うことを楽しみにしてくれている

■マッチングのプロセス

  • ママ友に良いコーディネーターを紹介してもらい、こまめに経過報告を連絡もらいながら、1ヶ月くらいかかってマッチング完了
  • 子供が卵アレルギーということを記入したために、人選に時間がかかったが、そのおかげで調理師資格をもった方とのマッチングにつながった
  • 最初に紹介された方は気が強そうな女性で、しっくりこないところがいくつかあったので、コーディネーターの方を介してお断りした。2人目に紹介された方は、人当たりも良く、家がとても近いこともあり、その方に決めた
  • 1人目に紹介された方は、遠方のため、折り合いがつかず(交通費は依頼者が負担)、コーディネーターを介してあちらからお断りの連絡があった。2人目の方は、家が比較的近所で、通ってもらいやすく、無理なく続けられそうなことがお互いの決め手だった
シルバー人材センターは当然ながら年配の方が所属されています。すでに子育てを終えた人生の先輩ならではの経験談やアドバイスというのは、大きな魅力ですね。また、

「台風や雪の日は安全を考えてお休みにしていただいた」
「お元気ですが、お年寄りということを忘れないようにしている」

のような心がけも、良好な関係を気づくポイントのようです。

■シルバー人材センターの検索ページ:http://www.zsjc.or.jp/center/anatano



以上、2タイプの母業外注のリアルな声をお伝えしましたが、いかがでしたか?

一番のメリットはママの精神的な余裕のようです。気持ちに余裕ができれば、自然と笑顔が増えるもの。そしてママの笑顔が増えれば、子供の笑顔も増えていきます。人に頼る=自分が至らないから、ではありません。今の段階がすでに120%だからです。オーバーしている20%をお願いするのなら、できそうな気がしませんか?

とくに、シルバー人材センターは、子育て心理学的に見ても、お互いハッピーな効果が期待できるといえます。過去記事「たまにはおじいちゃんおばあちゃんを頼ってみよう」でご紹介した孫育てによる脳の若返り効果。週に数時間だけでも、3世代が同じ空間にいることは、お互いにいい影響があります。子育ての先輩の知恵を拝借するという意味でも、ぜひ活用してみてはいかがでしょうか?


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※記事内容は執筆時点のものです。最新の内容をご確認ください。
※乳幼児の発育には個人差があります。記事内容は全ての乳幼児への有効性を保証するものではありません。気になる徴候が見られる場合は、自己判断せず、必ず医療機関に相談してください。

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