中国緑茶のおいしい季節
中国緑茶は耐熱ガラスのグラスで蓋をしないで淹れるのがおいしい飲み方
清明節より前に摘まれた春の新茶は、明前茶(めいぜんちゃ)と呼ばれ、特に珍重されています。それから2週間ほど経つと穀雨。桜も散って何だか雨の日が続いているように感じる頃がだいたい穀雨で、どんどん新緑が鮮やかになっていく時期。穀雨までに摘まれたお茶は、雨前茶(うぜんちゃ)と呼ばれています。
それぞれ、お茶の名前の前に、明前・雨前などの文字がついています。明前西湖龍井(さいころんじん)、雨前洞庭碧螺春(へきらしゅん)といった茶名ならば、日本でいう八十八夜のように、良い時期に摘まれたお茶なのだと分かるのです。
お道具要らずで楽しめる中国緑茶
白毫とよばれる白い産毛の残る若芽のみを摘んだ明前安吉白茶
しだいにふっくらと開いていく美しい茶葉を眺めながら、立ちのぼる香りを楽しみます。茶葉が下に沈んできたら飲みごろ。そのままそっと飲むと、茶葉が口の中に入ることもなく、おいしくいただけます。
急須も茶漉しも砂時計も要らず、分量や時間もはからなくてもいいので、インスタントティーよりも簡単です。ひとつだけ注意したいのは、お湯の温度。高温のお湯で淹れると渋みが出てしまうので、低めの温度でゆっくりと時間をかけて抽出しましょう。それだけで、初めての方でも極上の中国緑茶を味わうことができるので、ぜひお試しを。
茶葉の入ったグラスにお湯を注ぎ足しながら、何煎もたっぷりといただくことができます。葉の美しさを観賞する楽しみもまた、中国緑茶の魅力のひとつです。