10万円からのボーナスの増やし方入門/2014年夏のボーナスの使い方・増やし方

夏ボーナス増でも収入が減り続けるのはナゼ

ボーナスの上昇分は消費増税でチャラになってしまうかも。そんな悲しい可能性に追い打ちを掛けるのが、ジワジワ忍びよる物価高です。そういったリスクに備えるためには家計管理が必須。それは、都合よく「臨時収入」としてしまうボーナスについても言えることのようです。

あるじゃん 編集部

執筆者:あるじゃん 編集部

  • Comment Page Icon

実はずーっと収入は減っている!?

収入が減っているのはどうして

収入が減っているのはどうして

ボーナスの支給額が去年よりアップしても、消費税分を加味すれば、決して「所得増」とは言えない。前ページでは、そんな現状が見えてきました。しかも、ここにきて物価高も押し寄せています。最初に値上がったのが、ガソリン料金や電気代などのエネルギー関連。そして、円安による素材価格の上昇や、人件費高騰によるサービスも値上がりの傾向が出始めています。

こういった値上がりは、家計収支に反映していきます。総務省が先月発表した家計調査によると、2人以上の世帯のうち勤労者世帯の今年5月の実収入は、物価上昇分を差し引いた実質で、前年同月比4.6%減。名目では0.4%減ですから、明らかに賃金が「消費増税+物価上昇分」に追いついていません(図参照)。こういった状況は、これで8カ月連続となりました。


undefined

 

脅すわけではありませんが、さらにきびしい話をしますと、来年の10月に消費税10%が予定されています。実施された場合(今年7~9月期の経済指標で判断)、合わせて軽減税率の導入も検討されていますが、収入と物価がさらにかい離する可能性は十分にあるわけです。

「使いたい」「リスクを取りたい」を管理する

こういった状況を家計に置き換えてみましょう。もし以前と同じ生活を続けていたら、家計は赤字になり、貯蓄が目減りすることになります。つまり、支出という観点から、家計を見直さないといけないということです。

それは、ボーナスに対しても同様。しかも、額面だけで(消費増税などで実質は目減りしている)あっても前回よりアップしているのであれば、気持ちが大きくなるのも仕方のないところ。しかし、そういう部分を自分なりに制御、管理していけるかどうか。そこがボーナスを活かす大切なポイントです。何に使おうかと考える前に、必要な貯蓄分をしっかり確保した上で、支出に対しては予算を立てる。このことを習慣付けましょう。

また、ボーナスで運用を考えている人も少なくないはず。物価高でインフレ傾向が続けば、財布の中身も貯蓄も目減りしていきます。そのようなリスクに備えるために、運用は有効な手段でもあることも確かです。しかし、まず考えるべきは、家計が投資リスクとして取れる額(余裕資金)と、自分の性格として取れるリスク額(損をしても勉強代だと割り切れる額)を比較して、低い方を運用に回す、その上限と考えるべき。また、性格的にリスクは取れないというなら、その時点で投資はしないと決める方が賢明です。この判断基準はボーナスに限らず、どのような原資でも同じなのです。

★次にボーナスの預け先として金利高めのキャンペーン定期を紹介します

取材・文/清水京武

※記事内容は執筆時点のものです。最新の内容をご確認ください。

あわせて読みたい

あなたにオススメ

    表示について

    カテゴリー一覧

    All Aboutサービス・メディア

    All About公式SNS
    日々の生活や仕事を楽しむための情報を毎日お届けします。
    公式SNS一覧
    © All About, Inc. All rights reserved. 掲載の記事・写真・イラストなど、すべてのコンテンツの無断複写・転載・公衆送信等を禁じます