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“本物”から空間を考える「デザインパパ」カーツさん(3ページ目)

ギャラリーのような建築空間で「本物の」インテリアエレメンツに囲まれて暮らす、デザインパパこと、カーツさん。今回は、ご自宅を訪ねて「次の世代まで残るデザインを選ぶ」「モダンデザインで教育を考える」とおっしゃる、そのデザイン理論の背景をお聞きしました。

喜入 時生

執筆者:喜入 時生

インテリア・建築デザインガイド

“本物”のモダンデザインから教育、将来を考える

カーツさんは自ら「デザインパパ」と名乗っているように、実際に小学生の娘さんと息子さんの2児の「パパ」。「デザインから子育てを考える」というコンセプトで、精力的に活動を行っています。そして「日本には住まいの教育がない」とカーツさんは憂いています。「ほかの国、たとえばフィンランドなどでも行われていますよ」と。たしかに、日本の住宅=家に対する教育は、まったく行われていないと私も思いました。
キッチン

カーツ邸のキッチン。住宅の設計は建築家・筒井紀博さんとともに進められました。photo:カーツ

そうした、住まいの教育を受けてこなかった若い世代に、カーツさんから一言、助言をお願いしてみました。

「今の若い世代にはセンス、デザインの感度が高い人が多くなっている印象を受けます。僕も彼らから刺激を受けることがありますし。でも、どこからデザイン、インテリアに入っていけば良いのかわからない人も多いと思います。そういう人には『まずリプロダクトではなく“本物”のセブンチェアを1脚、買ってみることからはじめましょう』といいたいですね(笑)」

たしかに、今の若い人々は情報があふれすぎているので、「北欧が流行っているらしい」とか「カフェスタイルが人気らしい」といった、雑誌やネットのインフォメーションだけで動いてしまうきらいがあります。カーツさんがおっしゃるように、“本物”を理解する眼を養うことからはじめることは、とても大事なことだな、とあらためて感じました。

今回、デザインパパ、カーツさんの「モダンデザインから教育(子育て)を考える」「北欧ブームは日本の匠や職人の技が復活するチャンス」と語る、斬新で熱い考え方に大きな刺激を受けました。そして「日本独自の意匠(デザイン)は消えていってしまうのだろうか?」「やっぱり本物=オリジナルのもつパワーはすごいな」と、デザインの奥深さについて考えさせられたお宅訪問でした。
カーツさん

過去・現在・未来と長期的なビジョンでデザイン理論を展開するカーツさん。美容室「cover with earth」の代表。


●デザインパパ カーツ

美容室「cover with earth」代表。
自宅および店舗を建築家の筒井紀博氏に依頼し設計。「住まいの設計」「MY HOME+」「デザイナーズ家具でつくる暮らしのインテリア」「大人の素敵なインテリア」など数多くの建築、インテリア雑誌に掲載、執筆。現在、美容、家具、料理などを中心に、デザインから子育てを考えるコーディネーターとしても活動中。

リンク先:「デザインパパこと、カーツが使う暮らしの道具」


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