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2014年6月のオススメ展覧会・美術展(5ページ目)

日本全国の2014年6月のオススメ展覧会・美術展を紹介。国立新美術館、魅惑のコスチューム:バレエ・リュス展(六本木)、東京国立博物館、特別展 「台北 國立故宮博物院-神品至宝-」(上野)、横須賀美術館、アール・ヌーヴォーとアール・デコ(神奈川県横須賀市)、そごう美術館、SIMONDOLL 四谷シモン(神奈川県横浜市)、金沢21世紀美術館、レアンドロ・エルリッヒ ―ありきたりの?(石川県金沢市)を紹介します。

浦島 茂世

執筆者:浦島 茂世

美術館ガイド

世界の見え方がわずかに変わる体験を
金沢21世紀美術館(石川県金沢市):レアンドロ・エルリッヒ ―ありきたりの?


《スイミング・プール》 2004 ? Leandro Erlich Studio photo: AtsushiundefinedNAKAMICHI /Nac?sa & Partners

《スイミング・プール》 2004 ©Leandro Erlich Studio photo: Atsushi Nakamichi /Nacása & Partners


金沢21世紀美術館が開館して2014年でちょうど10年。妹島和世+西沢立衛/SANAAが設計した美術館は、国内外から多くの観光客が訪れるようになり、いまでは日本を代表する美術館となりました。

この美術館で、もっとも親しまれている作品の一つが《スイミング・プール》。プールを模した作品は、外から中を覗きこんだり、あるいは内部から外を見上げる行為を通じて、普段とはちょっと違う感覚を体験できるもの。この「ちょっと違う感覚」が、自分の感情を揺さぶっていることに気づくと、アート作品だけでなく、世の中のあらゆるちょっと違うものが、すべて楽しく感じられるようになってくるはず。


この《スイミング・プール》を作ったのが、アルゼンチン出身、ウルグアイ在住のアーティスト、レアンドロ・エルリッヒ。1973年生まれの彼は日本でもその人気が高く、大地の芸術祭越後妻有アートトリエンナーレや、瀬戸内国際芸術祭をはじめ、さまざまな場所で作品を発表しています。

この展覧会は、彼の日本での初めての個展。最新作を含む12点の作品を紹介していきます。

《雲》 2014 《Single Cloud Collection》2012 ? Ignacio Iasparra? for Galer?a Ruth Benzacar

《雲》 2014 《Single Cloud Collection》2012 © Ignacio Iasparra  for Galería Ruth Benzacarr

展覧会のタイトルのとおり、エルリッヒは私達が普段見ている「ありきたり」の風景を、少しだけ変化させて作品にし続けています。たとえば《雲》は12枚のガラスにプリントされた彫刻作品。ガラスにプリントされた雲の像が重なりあって、本当に浮遊しているかのよう。

いつも見ているものをほんのすこしだけ、角度や見方を変えることで、感じ取ることが大きく変わることがわかってくる展覧会です。


■DATA 金沢21世紀美術館(石川県金沢市):レアンドロ・エルリッヒ ―ありきたりの?
展覧会名称:レアンドロ・エルリッヒ ―ありきたりの?
会場:金沢21世紀美術館
会期:2014年5月3日(土・祝) ~8月31日(日)
開場時間: 10:00~18:00
※金曜日、土曜日は20:00まで開場
休場日: 月曜日
※祝休日の場合は開館、翌平日休館
Web: www.kanazawa21.jp/


じめじめした日が続きますが、そんな日こそ美術館でさわやかに気分転換していきましょう!


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