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スイス、レマン湖周辺の小さな町や村(2ページ目)

スイス西部、フランスとの国境に接するのが、スイス最大の湖、レマン湖です。レマン湖の北岸はスイス領、南岸のほとんどがフランス領になり、湖岸沿いの町や村を湖船が結んでいます。ここではレマン湖周辺のおすすめのスポット、モルジュ、ヴヴェイ、グリュイエールをご紹介します。

和田 憲明

執筆者:和田 憲明

スイスガイド

チャップリンが愛した町、ヴヴェイ(地図2)

ヴヴェイの街並み

町の中心にある広場では毎週土曜に市が開催される 画像提供:スイス政府観光局

モントルーから西へ6キロ。レマン湖畔の小さな町がヴヴェイです。国際的な音楽イベントや展示会が開催されるモントルーと比べ、ヴヴェイは人々の生活が息づくローカル色豊かな町。世界遺産に登録されているラヴォー地区のぶどう畑も近く、秋にはレマン湖北岸の丘陵地帯に葡萄の木々が黄金色に輝きます。世界最大の食品飲料会社、ネスレもここヴヴェイに本社と研究所を置いています。

ヴヴェイはまた、世界の王侯貴族や芸術家に愛された町です。ドストエフスキーはヴヴェイに移り住んだ後、「賭博者」を書き上げました。ルーマニア出身のピアニスト、クララ・ハスキルが住んだアパートも町中に残っています。

 

チャップリンの銅像

レマン湖畔に建つチャップリンの銅像 画像提供:スイス政府観光局

そしてこの町と切り離せない人物と言えばチャーリー・チャップリン。1953年から25年もの間、ヴヴェイ近郊の村コルシエに住み、その生涯を終えました。チャップリンにとってヴヴェイはまさに第二の故郷。湖畔に建つチャップリンの銅像は、絶好の撮影ポイントになっています。

ヴヴェイからモントルーを経てシヨン城まで、約10キロの湖畔のプロムナードが続きます。道沿いには花壇が並ぶため、「花咲ける道」と呼ばれています。心地よく響くレマン湖の波の音と、対岸のアルプスの白い峰々の眺めを楽しみながら、のんびりと散策をしましょう。

モルジュ同様、町の主なポイントは1時間もあれば見て回ることができます。ホテルは伝統と格式のある最高級クラスのホテル、「トロワ・クローヌ」を筆頭に10軒近くあります。

モントルーからのアクセスは列車でわずか6分。湖畔沿いを結ぶトロリーバスの利用もできます。

チーズのふる里、グリュイエール(地図3)

グリュイエールの旧市街

中世の街並みが息づくグリュイエールの旧市街

レマン湖周辺で半日ほど時間があれば、ぜひ行ってみたい村がグリュイエールです。チーズのふる里として有名で、スイス有数のチーズの産地として有名。グリュイエールチーズはスイスの伝統料理、チーズフォンデュで使われます。

グリュイエールの鉄道駅から徒歩約10分。グリュイエールの旧市街は、高台にあります。石畳の通りの両側には、チーズ料理を出すレストランが軒を並べ、お昼時は各国からの観光客で大賑わい。鉄道駅近くのチーズ工場では、チーズ作りの実演も行っているので、チーズ好きにはたまりません。

グリュイエール城

お城の周囲にはのどかな牧草地帯が広がる 画像提供:スイス政府観光局

高台の一番奥に鎮座するのは、この村のシンボル、グリュイエール城。11世紀から16世紀にかけて、この地方の領主、グリュイエール伯爵の居城となったお城で、内部には装飾や絵画、調度品などが展示されています。因みにグリュイエールの「グリュ」は、フランス語で鶴の意味。グリュイエール伯爵家の紋章が鶴だったことに由来します。

またここはレース編みなどの伝統工芸の宝庫。周辺には牧畜農家の伝統的な暮らしが息づきます。アクセスはモントルーからローカル列車利用。途中モンボヴォン駅で乗り換えて片道の所要は約1時間15分です。ユングフラウ地方からの移動の途中に立ち寄るのも良いでしょう。グリュイエールでは徒歩観光に約2時間、ランチをとる場合は半日ほど時間があれば良いでしょう。


レマン湖の紹介 >

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