絵本/絵本好きを育てる「ひざ読」のすすめ

子どもを絵本に誘う魔法の言葉「お膝で読もうね」

さあ、ひざ読を始めましょう。今は、落ち着いて絵本を楽しめる時間ですか? お子さんだけでなく、お父さん・お母さんも楽しめる絵本を手にしていますか? この2つの問いに対する答えがイエスなら、自信を持ってお子さんに声がけをしましょう。「絵本を読んであげるよ。お膝においで!」と。

執筆者:大橋 悦子

さあ、絵本を読もう! お膝においで

お子さんが絵本に興味を示したら、ひざ読を始めましょう。今は、落ち着いて絵本を楽しめる時間ですか? お子さんだけでなく、お父さん・お母さんも楽しめる絵本を手にしていますか? この2つの問いに対する答えがイエスなら、自信を持ってひざ読を始めてください。

「絵本を読んであげるよ。お膝においで!」のひと声で楽しい時間が始まりますが、読むにあたって1つだけ気をつけていただきたいことがあります。それは、演じたり声色を使ったりというような大袈裟な読み方はしないということです。

読み聞かせに声色は不要、演じる必要もありません

紙芝居のイメージ画像

読み聞かせは紙芝居とは違うので、お芝居をする必要はありません

お子さんをお膝に抱いたら、表紙を開き、絵本を読み進めましょう。大袈裟に声色を使ったり、芝居がかった読み方は好ましくありません。いつもと同じ声で、ご自身も絵や文章を楽しみながら、自然な調子で読み聞かせを行いましょう。

若いお父さんやお母さんにお話を伺うと、読み聞かせは紙芝居のように声色を使ったり、登場人物を演じ分けて読まなければならないと思っている方がたくさんいらっしゃいますが、それは間違いです。どうぞ安心して、ご自身の声で、いつもお子さんに話しかけるのと同じように、丁寧に心を込めて読んであげてください。

読み聞かせは、朗読とも紙芝居とも違います。絵本が誰かに読んでもらうことを前提に作られていることをお話しましたが、その原則に立って読み聞かせをするには、読み手はそこに過剰な演出を加えてはいけません。演出を加えると、読み手の考えが先行してしまいます。読み手は黒子でよいのです。

読み聞かせの主役は、絵本と聞き手の子どもたちであり、読み手の役割は、ナレーターや俳優さんのように読むことではなく、絵本の内容や面白さを子どもたちに伝えることです。そのことを忘れて芝居がかった読み方をすれば、子どもは、読み手のいつもと違う熱演に驚き、それに気をとられて絵本の内容を全く覚えていない……などという、笑えない結果を生んでしまうこともあるのです。


>> 次は、絵本を読みながら上手にコミュニケーションをとるコツをお話します

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