温泉は、老若男女を問わず、オールシーズンで楽しめるのが良いところ。今回はそんな温泉に行った時に、身体も頭も一緒にリフレッシュして楽しめるジャズ(JAZZ)をシーン別にご紹介いたします。
みんなでワイワイ 大浴場
温泉での楽しみは、一番には、やはり何と言っても温泉のお風呂そのものがあります。なかなか日ごろは伸ばせない手足を思いっきり伸ばして、リフレッシュするのが温泉の醍醐味。知らない者同士、「どこからですか?」など肩ひじの張らないコミュニケーションも楽しいものです。
また温泉は、家族旅行にピッタリなスポットです。誰もが一度や二度は、家族で旅行した思い出があるはず。その時を思い出して、離れている家族や兄弟、姉妹を誘ってみんなで行くのも良いかもしれませんね。
特に兄弟、姉妹をお持ちの方は、ひろい大浴場で泳いだり、お湯かけっこをした思い出があるはずです。折角の機会です、その時を思い出して、湯船につかりながら大いに語らってください。
そんな時におすすめするのが、この曲です!
ウディ・ハーマン 「Four Brothers. The Thundering Herds 1945 - 1947」より 「フォー・ブラザーズ」
Four Brothers. The Thundering Herds 1945 - 1947
このCDは、ウディ・ハーマンの初期の代表的な曲が収められたハッピーなCDです。にぎやかさの点では全曲おすすめですが、特に十五曲目の「フォー・ブラザーズ」が聴きどころです。
スインギーなテーマから、テナーサックスとバリトンサックスのそっくりな四兄弟が、実の兄弟以上に見事なコンビネーションで、最後まで一気に歌い上げます。このブラザーズの内二人は、後の超有名テナーサックス奏者スタン・ゲッツと、同じくテナーの大御所ズート・シムズです。それだけで、この演奏の楽しさが分かろうというもの。
この楽団の親父とも言うべきバンドマスターのウディ・ハーマンはこの兄弟のいわば育ての親。実の親にあたるのは、有名テナーサックス奏者レスター・ヤングです。兄弟はこのお父さん(レスター・ヤング)にそっくりのプレイで有名になって行きます。こんなところもジャズの面白いところかもしれませんね。
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自然がいっぱい 露天風呂
露天風呂からの絶景
温泉のお風呂の中でも、温泉旅館が特に力を入れているのが露天風呂。海にしろ山にしろ、渓谷にしろ、ここからの眺めこそが、温泉旅館の矜持でもあり、お客としての私たちにとっても天から授かったご褒美なのかもしれません。
露天風呂につかって絶景を見渡す時ほど、大自然のありがたさを感じる事もありません。それだけで、凝り固まった身体と神経はリフレッシュすること請け合いです。そんな、ホッとする時に聴きたいのはこの曲です!
ウェイン・ショーター 「ネイティブ・ダンサー」より「ポンタ・ジ・アレイラ」
ネイティヴ・ダンサー
マイルス・デイヴィスやウェザー・リポートのサックス奏者で有名なウェイン・ショーターのブラジルを想わせるCD。ジャケットにはヤシの木や海岸など南の島のような写真で、ニューヨークの隣のニューアーク生まれのウェインがまるで現地の人のように見えます。
このCDでのもう一人の主役が、ブラジルの有名歌手ミルトン・ナシメント。ミルトンの存在により、ブラジルの唄と当時のアメリカ最先端のフュージョンが融合した大自然を想わせるハッピーサウンドが出来あがりました。
一曲目「ポンタ・ジ・アレイラ」は、始まりからすぐにミルトンのファルセット(裏声)でテーマが歌われ、まるで露天風呂につかりながらの鼻唄交じりのような、いい調子に聞こえる演奏です。途中のウェインによるソプラノの音色も子供を想わせてプリティ。なごむ事うけあいます。
次のページでは、ひっそりとお忍びの部屋風呂で聴きたいジャズです!
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