アコードHVの燃費は強烈らしい。JC08で28km/L前後になるとか
「プリウスより少し大きいハイブリッドが欲しいけれど、クラウンじゃ高額過ぎる」という人は少なくないだろう。かくいうガイドもそうで、4台プリウスを乗り継いだら、さすがに違うハイブリッドに乗りたくなってきた。そんな人の興味を集めそうなのが、夏にも発売されるアコードHVだ。新型アコード プラグインハイブリッド
正確に書くと、このクラスにはトヨタ・カムリHVもあるけれど、JC08燃費で23.4km/L。実用燃費だと16km/L前後と、JC08燃費30.4km/Lのプリウスより30%くらい落ちてしまう。また、燃料コストで考えると、マツダ・アテンザのディーゼルと同等レベル。
しかしアコードHVの燃費ときたら強烈らしい。未だウワサの状況ながら、JC08で28km/L前後になるという。実用燃費でもプリウスの10%落ちくらいに留まっているそうな。ハイブリッド車の魅力といえば燃費。スポーツモデルにとっての動力性能と同じ。燃費の良いハイブリッドこそ素敵だ。
ハイブリッドシステムは新しい。と言っても三菱自動車のアウトランダーPHEVとよく似ている。簡単に説明しよう。基本構造を見ると電気自動車だ。変速機など介さず、モーターで直接タイヤを駆動する。それだけだと電池がすぐ無くなるため、エンジンで稼働させる発電機を搭載している。
つまりエンジンを掛けて電気を作り、その電気でモーターを駆動させるというもの。面白いのが巡航時。エンジンで稼働させる発電機と走行用モーターは隣り合っており、クラッチを使って断続できる。一定の速度になったらクラッチを繋ぎ、エンジンで直接タイヤを駆動させ伝達効率を高めるワケだ。
すでに先行開発車(プロトタイプ)に試乗しているが、トヨタのハイブリッドシステム以上に静か。発進はモーターで行い、少し走ってエンジン始動。60km/hくらいからエンジンと駆動輪が直結になるというけれど、乗っていて全く解らないほどスムース。絶対的な動力性能だって十分高い。
新型アコード プラグインハイブリッド
搭載されているエンジンはディーゼルと同じくらいの熱効率を持つ2リッターのアトキンソンサイクル4気筒で、1.3kWhの容量を持つリチウム電池(ホンダとGSユアサと合弁企業製)を組み合わせている。このあたりが旧世代のニッケル水素電池を使い続けているトヨタに対する優位点か。
気になるのは価格。カムリHVと同じくらいだとすれば300万円を少し切る程度。ただ同じシステムのハイブリッドに加え、後輪駆動用のモーターや電気自動車に匹敵する12kWhもの電池を積むアウトランダーPHEVが補助金を使うと300万円以下になってしまう。
ホンダだって売れないと分かっている価格など付けてこない? だとすればカムリHVよりお手頃な価格になると思う。そうすればアテンザのディーゼルにも勝てる。300万円級の燃費良いセダンを考えているなら、夏まで待つことをおすすめしよう。